迅速分析のコツ1~無駄な時間を減らそう~ | ICP-OESラボのあれこれ | 無機分析ラボの日々のあれこれ - PerkinElmer Japan

迅速分析のコツ1~無駄な時間を減らそう~

ICPは分析時間が短い事が特長の一つです。サンプル毎に90~180 秒程度です。そしてそんな短いのにも関わらず、もっと短くしたい、という気持ちになるのがICP分析。実際、シグナルを読み取っている正味の測定時間は、10~30 秒程度です。最も時間を費やしているのは、サンプル置換時間洗浄時間です。ここは大きくカットできます。

洗浄時間は、検量線作成時・標準液の測定間は、洗浄時間はほぼなくても構いません。段階的に濃度を上げる場合に限り、ゼロでも良いでしょう。当社ソフトウエアならサンプル毎に洗浄時間(遅延時間も)を可変設定もでき、標準液とサンプルの洗浄時間は変更できます(キャプチャー画像参照)。この機能を使えば、事前に想定されているサンプルに対しては適切な洗浄時間を設定することもできます。

サンプル置換時間は、フラッシュというポンプ速度可変機能を使うと良いです。溶液がネブライザーに到達するまでを高速流速にし、その後、測定噴霧速度に戻し15 秒ほど待ち測定する、というもの。しかし、限界はあるし、なんだか測定再現性が少し悪くなるような気もする…。噴霧が不安定になる可能性はないのだろうか?などなど気になるときもあります。実際にはそんなに問題はなさそうです。

常に流速を1.5 倍速で保ち測定する、という手もあります。これなら流速変動の噴霧安定性はなくなります。洗浄も早いですから、全体的な分析時間を短縮するのに役に立つやり方です(排液は多くなります)。

さらに、FASTオートサンプラーという高速サンプラーがあります。極端に置換時間と洗浄時間をカットできるオートサンプラーシステムです。高速でありながら、サンプル噴霧は常に一定ですので、フラッシュのように流速可変による噴霧の乱れはほぼありません。それなのに余分な時間をカットできる。大変便利ですね。資料はお問い合わせください。

洗浄時間の測定値は、分析測定間に相互に影響がなければいい、と考えると良いと思います。

 

今回は測定間の無駄時間を減らす、という観点から考えてみました。次回(次々回?)は正しい値を得るために確認するべき項目について書いてみたいと思います

 

Prev
より高感度に測定するためのノウハウ1~超音波ネブライザー編~

Next
水素化物発生ICP法のメリットとデメリット