Avio 5x0 Maxは、真の同時測定システムを搭載し、高感度かつ優れた分解能を有します。 リソースを最大限に生かし、たとえ分析対象が非常に複雑なサンプルでも測定できるようにサポートします。
高スループットが求められるラボのニーズを満たすように設計された特長を持つAvio 5x0 Max ICP-OESは、“より迅速に、より簡単に”分析を実施できます。 装置サイズは76 × 87 × 84 cm (幅 × 高さ × 奥行) と省スペース化を実現しています。
アプリケーション例
パーキンエルマー独自のテクノロジーにより、アルゴンガス使用量を他のシステムの半分に抑え、強力なマトリックス耐性プラズマを生成します。2枚のフラットプレートにより対称性の良いプラズマが生成されます。これによりアルゴン使用量は約50%に削減できます。従来のヘリカルロードコイルのような冷却が不要です。ほとんどのアプリケーションに対し、プラズマガス流量は8 L/分の設定で測定が可能です。
Avio 5x0 Maxのデュアルビューテクノロジーは、アキシャル測光(軸方向)とラジアル測光の双方において、光量または感度の低下をさせることなく、全波長域を測定できます。クオリティーを犠牲にしないデュアルビューは、イオン化干渉抑制のためには測光高さを自動調整できるロバストなラジアル測光を利用し、高感度測定が必要な元素にはアキシャル測光を選択できます。
縦型トーチマウントを採用し、他に類を見ないマトリックス適応性を有し、メンテナンスの手間も軽減します。素早く簡単に取り外しや洗浄を行うことができます。また、自動セルフアライメント機能により最適な測光位置をいつでも利用可能です。様々なネブライザーやチャンバーも使用できますので、高塩濃度測定や、水素化物発生法、有機溶媒直接測定など簡単に切り替え分析ができます。粘性の高いオイル分析などにも対応します。
この革新的な技術は、アルゴンガスを使用しないでプラズマ先端部分の低温プルームを取り除きます。そのため、干渉の除去を効率良く行ない、確実かつ低コストに分析を実施できます。このシステムは、特殊なコーンなどを用いることなく先端部分由来の干渉を除去し、広いダイナミックレンジにおける直線性を達成しながら、メンテナンス時間も削減します。
業界初の内蔵カラーカメラにより、プラズマの状態をモニター上で見ることができます。炎色反応やトーチ汚れなどをリアルタイムに観察しながら、分析を進めていただくことができます。プラズマ条件の検討などにも利用できます。
Avio 5x0 Maxの温調機能を有した光学系システムは他の追従を許さない安定性と分析精度を示し、優れた検出下限、全波長域に渡る高い分解能、迅速測定を可能とします。
新たに開発されたソフトウェアは、分析現場におけるワークフローの順番を反映するように設計され、効率の良い操作性を提供します。分析の状況を一目で判断できるステータスパネル、測定シグナルの安定性やリンス時間を目視できる連続グラフィックスや、クロスタブデータービュワーによる結果(定量値、RSD%、強度、内標準変動グラフ、QCリスト)の一覧表示など、使い勝手、見易さも向上しました。さらに、INconX™モバイルステータスアプリは、モバイルデバイスから動作状況をモニタリングできます。
今までのICPでは測定可能波長が何千本、何万本あったとしてもメソッドに登録して一度に測定できる波長の数は200前後しかありませんでした。UDAはメソッドに登録しなくても、ライブラリー上のすべての波長を測定する機能です。測定終了後に波長を選択するだけで、測りたいすべての波長を呼び出すことが可能です。定量から定性へ、定性データから定量分析を実施できます。波長の選択も測定後に行なっていただけます。測定終了後に共存元素を調べ分光干渉の由来となる元素の特定・定量、塩類の存在有無の確認など、検討の幅が格段に広がり、定量値への信頼性を確固たるものにできます。測定者と解析者が異なる分析現場においてさえも、最大限の融通性を持ちます。