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原理・特徴
Q. 多点検量線のメリットはありますか?
事実上、ありません。 K ファクターは試料の種類とその質量によって変わってきます。つまり測定する試料と同じ物質で K ファクターを決める場合のみ有効となってきますので、通常はありえません。
起動時
Q. 立上げ時メッセージ35番が出てスタンバイになった後もファーナスがONになりません。
オーブンの温度が30℃より低い時に出るメッセージです。一度電源を切り、もう一度立ち上げてみてください。オーブン温度が30℃を越えていればメッセージは出なくなります。モニターの3番で確認するか、何度か立上げなおしてください。設置場所の室温が低いときは、室温をあげてください。
Q. Fill timeが300秒を超える
燃焼管、還元管の破損が考えられます。各管が常温に戻ったら確認してください。破損が見受けられた場合、交換してください。
Q. 装置起動時に圧力が上がらない
ガスボンベ等の元栓が開いているか確認してください。
測定/分析
Q. Kファクターもサンプル測定値もほぼ0となってしまいます。何かチェックすることがありますか?
パラメーターの4番を選びブランク値を確認してください。いつもより異常に大きな値であれば、もう一度ブランク測定からやり直してください。
Q. 測定中、急に測定が中断されプリンターにはストップインプログレスと印字されています。
He、N2のガス圧をチェックしてください。ガス圧に問題が無ければラムO-リングにサンプルが噛んでいる恐れがあります。ラムO-リングを確認してください。
Q. サンプルドロップチェックのメッセージが出ます。
パラメーターの4番を選びブランク値を確認してください。いつもより異常に大きな値であれば、もう一度ブランク測定からやり直してください。
Q. 装置を終了する際、ファーネスが何℃になってからスイッチを切れば良いですか?
700℃で十分ですが、電源を切った後オートサンプラーのダストカバーを少し(2~3cm)だけ何か物をはさみ開けておくようにしてください。これで熱がこもらずアクリル等が変形することはありません。
Q. リークテストがパスしません。
キャリアガスが正しく出ていることを確認します。フィルターディスクが汚れていたら交換してください。燃焼管・還元管に割れ・ひびがないことを確認し、管を取り付けているナットを少し増し締めしてください(締めすぎに注意)。また、昇降温時にリークテストを行わないでください。
Q. 窒素ブランク値が高い。
還元管の劣化、あるいはヘリウムガスの汚染が考えられます。それぞれ交換してみてください。酸素バルブoff時に値が正常なら、酸素ガスの汚染が考えられますので酸素ボンベを交換します。
Q. 炭素ブランク値が高い。
サンプルの不完全燃焼が疑われます。ファーネス温度設定が正しいか確認してください。Oxygen bootを長くする、酸素ガスの圧力を少し上げるなど、燃焼を促す設定にしてみてください。
Q. 水素ブランク値が高い。
ヘリウムガスの汚染が考えられます。交換してみてください。酸素バルブoff時に値が正常なら、酸素ガスの汚染が考えられますので酸素ボンベを交換します。
Q. オートサンプラー・カローセルの位置が動作時に適正な位置に行かない。
窒素ガスの圧力を下げてみてください(4~5kPa)。
Q. 炭素の結果が低いまたは変動する。
サンプルの不完全燃焼が疑われます。ファーネス温度設定が正しいか確認してください。Oxygen bootを長くする、酸素ガスの圧力を少し上げるなど、燃焼を促す設定にしてみてください。
Q. 窒素のシグナル値がマイナスを示す。
水分の混入が考えられます。ガスの純度を確認してください。
Q. 標準物質を測定してもサンプル測定結果が変動する
燃焼管・還元管の消耗が考えられます。推奨交換回数未満でも交換してください。また、サンプル重量の秤量が大きく影響しますので、天秤が校正されているか確認してください。
Q. 有機微量分析において、吸湿性試料のサンプリングに困っています。何か良い方法はありませんか?
専用のサンプリングキットがあります。粘性液体試料用のスズ製密閉パン&カバー( 400 個, P/N : N241-0320 )と専用の試料シーラー( P/N : 0219-0061 )です。操作は極めて簡単で、完全にシールが行えます。またウルトラミクロ電子天秤 AD-6 を用いることにより、さらに迅速な秤量ができます。
Q. 元素分析では医薬品でシロップなどの液体はどのように測定すればよろしいでしょうか?
揮発性がなく、粘性があればスズカプセルに量りとってください。揮発性があれば密閉性のスズカプセルを用いてサンプリングしてください。 また粘性がない試料はアルミニウム製の液体用カプセルにシリンジを用いて注入封入した後、スズカプセルに包み込んでサンプリングしてください。
Q. 元素分析において精度良く分析するには試料量のばらつきはどの程度まで小さくする必要がありますか?
一般試薬を想定すると、 1.5 ~ 2.5mg 程度の秤量値で精度良い分析はできます。必要性はありませんが、さらに精度良く分析するには、 0.1 ~ 0.2mg 程度のばらつきでサンプリングすると良いでしょう。 このばらつきはサンプリングに慣れることで簡単に達成できます。
エラーメッセージ
Q. サンプルドロップチェックのメッセージが出ます。
パラメーターの4番を選びブランク値を確認してください。いつもより異常に大きな値であれば、もう一度ブランク測定からやり直してください。
メンテナンス
Q. リークテスト#2がPassしない
燃焼管、還元管の破損が考えられます。各管が常温に戻ったら確認してください。破損が見受けられた場合、交換してください。
Q. 2400Ⅱ型元素分析装置のメンテナンスはどの程度で行うのですか?
主な交換部は燃焼管と還元管です。燃焼ガスである酸素は燃焼時にのみ流れますので、還元管は約 250 回測定で交換します。燃焼管は約 1000 回測定です。
燃焼管の中にある試料受けは、灰分やスズの燃えカスが溜まりますので、還元管の交換時に交換する(カスを捨てる)と良いでしょう。カラムは 5 万~ 6 万回測定の性能を維持します。その他、使用頻度にもよりますが、内部の電磁弁などの掃除(もしくは交換)も 1 ~ 3 年に 1 度は必要となる場合があります。
メンテナンス作業は取り扱い説明書に詳細に記述されており、お客様でも実行できます。