2025年の大気環境学会第63回年会において、早稲田大学 創造理工学部 環境資源工学科の大河内 博教授が、「顕微赤外全反射イメージング法(µFTIR-ATR imaging)による大気中マイクロプラスチック(AMPs)の高感度・高分解能分析法の確立」により技術賞を受賞いたしました。
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FTIR Blog 第54回
ブタジエンゴム(BR)は、1,3-ブタジエンを重合して得られる合成ゴムで、タイヤや防振材などに広く利用されています。BR の構造中の cis, trans, vinyl 各ユニットにより異なるスペクトル特性を示し、特に cis 体では 3005 cm-1 と 730 cm-1 の吸収が特徴的です。添加剤を含む製品でも、これらの特徴バンドを手がかりにブタジエンゴムの識別が可能です。本稿では、各構造のスペクトル比較と異物分析における判別ポイントを紹介します。
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ICP-OESラボのあれこれ 第66回
固体試料をそのまま分析できる「LA-ICP-OES」。その性能は、使用するレーザーによって大きく左右されます。今回ご紹介するのは、超短パルスのフェムト秒レーザー「Jupiter」をICP-OESに接続した最新の試みです。レーザーの接続先といえばICP-MSが一般的ですが、ICP-OESが活きる領域も存在します。 果たしてどんなデータが得らえるのか ーー 詳細はぜひ記事でご覧ください。
ICP-MSラボのあれこれ 第32回
ICP質量分析装置は周期表にある約70元素の測定に用いられていることは知られています。 しかし、様々な有機化合物も測定できることはご存じでしょうか? 東京大学の平田岳史先生が弊社のICP質量分析装置NexION5000を用いてその方法を開発し、弊社セミナーでもご講演いただいています。 10月末まで、聴講可能な貴重なご講演をお見逃しなく!
このたび、当社 ICP-MS「NexION」シリーズのユーザーである金沢大学 理工研究域 教授 長谷川 浩 先生が「日本分析化学会 2025年度 学会賞」を、また共同研究者である同大学 理工研究域 准教授 眞塩 麻彩実 先生が「日本分析化学会 2025年度 奨励賞」を受賞されました。 両先生は、当社の NexION ICP-MS をご活用いただき、先進的な研究を推進されてきました。その成果が高く評価され、このたびの栄えあるご受賞につながりました。 このような重要な研究の一端に当社製品が関わることができたことは、私たちにとっても大変光栄であり、心より嬉しく思います。 9月に開催される「日本分析化学会 第74年会」において、両先生の受賞講演が行われる予定です。
会期:2025年9月24日(水)~26日(金) 会場:北海道大学 工学部
このたびのご受賞、心よりお祝い申し上げます。
当社は今後も、NexION ICP-MS をはじめとする製品と技術の提供を通じて、研究者の皆様の成果創出と学術発展に貢献してまいります。
クロマト分析 日々のQ&A 第34回
GC・GC/MS分析で差がつく!リテンションタイムの安定化テクニック GCやGC/MS分析において、リテンションタイムのばらつきは定性・定量結果の信頼性に大きく影響します。 今回のブログでは、装置の温度制御やガス流量、注入条件など、保持時間の変動につながる要因を分析し、それぞれの対策をわかりやすくご紹介。さらに、PerkinElmer GC2400の便利なメンテナンス通知機能についても取り上げています。日々の分析をより安定・正確に行いたい方に必見の内容です。
FTIR Blog 第53回
天然ゴムはゴムノキ由来のラテックスを原料としたポリイソプレンで構成されており、イソプレンゴムはその合成版です。両者はほぼ同じ化学構造を持ち、IRスペクトルでも非常に似た特徴を示します。IRスペクトル上では、ポリイソプレンに由来する特徴的なバンド( C=C-H )が識別の手がかりとなります。また、実際のゴム製品にはさまざまな添加剤が配合されており、それらによってバンド形状が大きく変わる点にも触れ、異物分析におけるゴム識別のポイントを解説します。
前処理、AASラボのあれこれ 第5回
原子吸光分析(AAS)において、カドミウム(Cd)は検量線が曲線になりやすい元素です。原子化効率が良く高感度なため、濃度が上がるにつれて吸光度が飽和し、直線性が失われやすくなります。本記事では、このような現象が生じる理由を考察するとともに、直線性が保たれる濃度範囲や、範囲を超える場合の濃度設定や補正の工夫について紹介します。定量精度を保つには、検量線の正確な評価と適切な運用が欠かせません。
ICP-MSラボのあれこれ 第31回
皆さんの実験室にも比較的軽量の天秤などから、100kgを超えるICP質量分析装置などの分析機器までそれぞれあると思います。 これらの装置に関して、皆さんは地震対策をしていますか? このような装置が地震によって床に落ちたりした場合、避難経路が確保できなくなることや大きなケガに繋がります。 ここでは、装置や実験台、床などに穴をあけることなく、地震対策できる方法例を紹介します。