測定雰囲気をどうしよう... | 熱分析屋さんのつぶやき - PerkinElmer Japan

測定雰囲気をどうしよう...

先日、春一番が吹きました。春二番も吹いたらしいです。春二番...気象用語ではない様ですが、テレビで今日は春二番が、と放送していました。あまり聞きなれないですね。
すでに春の雰囲気になってきました。

さて、今日はその気分の雰囲気ではなくって、熱分析の雰囲気の話です。熱分析の測定雰囲気って考えることが多くって大変ですよね、種類も多いですし。

筆者がそれぞれのポリマー測定で用いる雰囲気は

  はじめ 次に さらに
DSC  N2 He Air
TG N2 Ar  
TG-DTA Air N2 Ar
TMA Air N2 Ar
DMA N2 Ar

金属の場合、

はじめ 次に さらに  
DSC N2 Ar Air He
TG N2 Ar    
TG-DTA Ar N2 Air  
TMA Ar N2 Air  

セラミックの場合、

はじめ 次に さらに
DSC  Air  Ar N2
TG Air Ar N2
TG-DTA Air N2 Ar
TMA Air N2 Ar

の順で測定することが多いです。

  1. 雰囲気ガスの熱伝導がヘリウム > 窒素/空気 > アルゴンの順でよくなるけれども、熱分析一般に窒素や空気を基準に開発されていることが多い
  2. 熱伝導が近い窒素と空気で酸素の影響がわかる

を基本に考えています。

どちらでもいいのでは?って言われそうですが、実際に逆の手順で熱分析を実施するとやりなおしの多いこと、多いこと。びっくりします。

筆者の場合、
TG-DTAは分解させることが多いので、大気中で燃焼させたりします。そのときにガスの流量が足りないと不活性雰囲気のアルゴンや窒素にあわせてもう一度やりなおし、なんてことも多いので、この順番にしています。

 

 
Pict アルミナ製容器の色の違い。窒素中測定後(左)、空気中測定後(右)

容器自体のセラミックは酸化物なので酸素のある測定とない測定でセラミックの色が変わったりします。
空気中で焼けると白っぽく、不活性ガス中だと少し黄色味を帯びてきます。空気中で使用した後に、不活性ガス中で測定すると色が黄色く、順番が逆の場合、白く変わります。
この特性をうまく使うと、酸化させたくない試料のとき、測定前に不活性ガス中で容器を焼いて(黄色味がかった容器にする)から使うと残留酸素の影響がちょっとだけ少なくなります。

 

最近は次の更新がいつになるか、の問い合わせが入ってきています。お待たせしてすみません。月1回以上の更新を目指していますが、トップページにあるように不定期更新なので...

 

では、次回の“温度が違う その2”でお会いしましょう。

 

 

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