真値と期待値の狭間で | ICP-OESラボのあれこれ | 無機分析ラボの日々のあれこれ - PerkinElmer Japan

真値と期待値の狭間で

ICP-OES に限らず分析を行っていると、必ずつきまとってくる「期待値(≒理論値)」と「実測値」との差。
これってとても厄介ですよね。「真値」は正直誰にも分からないのでやむを得ませんが、可能なら「期待値」と「実測値」を合わせたいという心情が働きます。私の仕事は、「実測値」と「真値」が可能な限り近いですよ、というようなデータとその根拠を示すことに重きが置かれます。なんか難しそうに思えますが、やることは単純です。
測定上に干渉が無いかの確認と、データの信頼性(妥当性)を確認する分析を行うことです。もし、「期待値」に外れたデータが出たとしても、いくつかの根拠となるデータを付与して説明するようにしています。もう少し分析に時間と労力をかけることができれば、誤差は少なくすることができますが、そこはある程度、妥協が必要です。時間は有限ですから。

私もみなさんも実測したときのデータをどうしても期待値に近づけたいと心が動いてしまいます。それが真値と離れていたとしても。期待する値って存在自体、真実を追求する分析化学者にとって厄介な存在なのかもしれません。期待値は知らないほうがいいけれども、知っていた方がラクなのは事実。
真値を知らない私達にとって、最終的には妥協した値を出す、それが分析化学者の日々なのかもしれません。真値を出すための測定上の問題点について、次回から書いていきます。

 

 

 

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