前処理、AASラボのあれこれ 第5回
原子吸光分析(AAS)において、カドミウム(Cd)は検量線が曲線になりやすい元素です。原子化効率が良く高感度なため、濃度が上がるにつれて吸光度が飽和し、直線性が失われやすくなります。本記事では、このような現象が生じる理由を考察するとともに、直線性が保たれる濃度範囲や、範囲を超える場合の濃度設定や補正の工夫について紹介します。定量精度を保つには、検量線の正確な評価と適切な運用が欠かせません。
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