doughLAB 小麦粉特性解析装置 - PerkinElmer Japan

doughLAB 小麦粉特性解析装置

AACCI 認証の小麦粉の吸水率、ドウ形成、ミキシング耐性の測定法

doughLAB は小麦粉の吸水率、ドウ形成の時間などドウの加工特性を測定します。従来の 20 分測定法と新しい高速ミキシングテスト(AACCI 54-70.01)の両方に対応しています。測定時間が 10 分になることでラボの処理量と効率は向上します。development times が長いサンプルでのはっきりしないピークやダブル(または複数)ピークなど結果の読み取りが容易になることで測定の信頼性も向上します。また、高速法ではより実際のミキシングに近い条件で測定が行えます。結果の単位は FU または SI で表示されます。

再現性はドウラボの設計において最も重視されました。機器間差が少ないことが特長となっています。

doughLAB ドウラボのAACCI ファリノグラフ・リングテストでの結果に関する文献はこちら

 

特長と利点

認証されたハイスピードミキシング迅速測定法

AACCI Method 54-70.01 のハイエナジー・ミキシングは 10 分間で迅速に測定できます。

 

汎用性

従来法の 20 分テストも新しいハイスピード・ミキシング法による迅速測定も任意で選択することができます。製パン研究においては小麦粉のパフォーマンスについて温度、ミキシングのスピード、エネルギーを変えて専用の測定条件を組むこともできます。加温、冷却、ゲル化/調理などドウのパフォーマンスの評価のために自在に温度設定が可能です。ミキシング速度を変更することでドウの硬さや、脆さ、新しい配合、ドウのストレス耐性など実際の商業的加工を想定した測定が行えます。

 

自動化

一体化したボールの温度調整システム、”ドリップ”機能付きの一体型自動ウォーター・ディスペンサーにより吸水測定中にオペレーターの立ち合いを必要としません。

 

使いやすさ

小麦粉/ドウの品質測定法は Windows ベースのソフトウェアに予め登録されています。さらにユーザー独自の測定条件も新規登録することができます。リアルタイムのグラフ表示、データ解析、診断が可能で、測定条件、データ、解析プログラムはすべてソフトウェアに保存され、条件の移植も可能です。日常分析のために特化した”ルーティン・ユーザー”モードも設定できます。

 

トレーサビリティ

標準的かつトレーサブルなトルク単位(Nm)で校正を行います。装置は ISO 9000 および品質システム要件に準拠しています。

 

結果の保護

ソフトウェアはパスワードで保護され、追跡可能なデータによる単一ページのレポートは、電子登録/電子署名の要件に準拠しています。

 

簡単クリーンアップ

ボウルは速やかに分解して簡単な洗浄が可能で、サンプルスループットが向上します。

 

仮想ブレンディング

製粉会社はソフトウェアを利用して吸水率の規格に合致したブレンドを迅速に計算することができます。複雑な “what if”分析を多くの測定を行わずに実行できます。これらのブレンドモデルは年次による作物の切り替えの問題を管理し、小麦粉のブレンドを設計して、コストを削減しながら特定の目的や製品の仕様を維持することができます。

 

測定手順

doughLAB は、吸水率(WA)とドウのミキシングパラメータを測定する従来のシグマアームを有したドウ専用ミキサーです。 doughLAB はプログラム可能なミキシングスピードと温度、一体化した給水タンク、テストと分析の両方を制御するための Windows ソフトウェア、そして追跡可能なキャリブレーションで構成されています




DLW ソフトウェアで適切な doughLAB メソッドを開き、実測水分などサンプル情報を入力してください。 実際サンプルのために計算された小麦粉の量を正確に量ることでより厳密な測定が可能になります。
ミキシングボウルのカバーを開けて秤量したサンプルをボウルに移します。
安全カバーを閉じて給水用のノズルをボウルにセットし、測定を開始します。
     



必要に応じて付属のプラスチック製スパーテルを用いボウルの内壁についたドウを拭ってひとまとめにします。
蒸散を防ぐためのシールドを被せます。
ドウが持つ応力がグラフとしてモニターに表示されます。

 

基本仕様

電源 AC 220/240 V ± 10% 50/60 Hz, 1200 VA
OS PC with Windows Vista or later operating system
サイズ(H×W×D)
370 × 490 × 970 mm
重量
91 kg (ボウル含む)
データインターフェース
USB B タイプ
温度範囲
10~80℃(可変)
冷却水
最大1 L/min、 100 kPa (機器側)、 <25 ℃(室温以下)
Heating/Cooling レート(MAX)
Heating: 2.5℃/分.、Cooling: 5℃/分(冷却水温度に依存)
温度のモニタリング
サンプル、ボウル、循環水
回転速度の範囲
0, 10~200 rpm
トルク
最大25 Nm

 

アプリケーション

小麦粉のドウは非線形粘弾性素材で、混合中に与えられる歪み(伸張、剪断、圧縮および弛緩)とドウの抵抗性との間には複雑な関係があります。 加工条件や小麦粉の種類に関連するいくつかの要因もドウの挙動に大きな影響を与えます。 水分およびタンパク質含有量の変動、タンパク質のフィブリル構造の変化、デンプン、デンプン損傷、ペントサン、グルテン強度、ならびにドウの成分に対する酵素の作用はすべてドウの挙動に影響を与えることが知られています。 ドウの挙動は非常に複雑なため、経験的な機器テストが望ましいとされています。

製粉や製パンの現場で必要される 2 つの重要な情報は、吸水性(ドウが一定の粘稠度に達するために必要な水分量)とドウの混合プロファイル(形成時間、安定性および軟化)で、 異なる用途の小麦粉を識別するために測定されますが、 他のパラメータについてもまた測定されることがあります。

ドウラボの情報はさまざまな現場で活用されます:

  • 小麦粉の品質と加工特性をテストする必要がある製粉、製パン(パン、ケーキ、ペストリー、ビスケット)、パスタおよびアジア製品(例:スチームパン、麺類、平らなパン)など。
  • 具体的な用途には、グルテンや炭水化物の機能性、小麦粉中の酵素活性、ドウ成分(乾燥乳製品成分、有機酸、塩、乳化剤、酸化防止剤、酵母、砂糖、改良剤、酵素)の機能と効果、ミックス粉の特性などの評価に使用されます。 特別な小麦粉処理の効果や商業プロセスの検証などにも活かされます。
  • ライ麦、ライ小麦およびデュラムなどの小麦以外の穀物の試験のためのアプリケーションもあります。 ドウラボは、小麦粉のグルテン量や品質が不十分な場合に添加される重要なグルテンの混合特性や穀物パンを研究するために使用することができます。