NexION 2200 ICP質量分析装置

四重極イオンディフレクター(Q0)、四重極ユニバーサルセル(Q1)、およびトランスミッションアナライザー四重極(Q2)を備えた独自の設計により、従来のシングルICP-MS を超える優れた干渉除去と検出下限を実現

  • トリプルコーンインターフェース(TCI)+ OmniRing(NexION 2200)
    OmniRing テクノロジーを搭載したNexION 2200 の第2 世代のトリプルコーンインターフェースは、エクストラクション、フォーカシング、コールドプラズマモードで動作し、卓越した感度を実現します。
  • 優れた干渉除去と検出下限を実現
    第2 世代の四重極Universal Cell Technology により干渉を簡単かつ確実に除去します。
    3 種類(STD、KED、DRC)の測定モードにより、優れた柔軟性と性能を提供します。
  • 革新的なフリーランニングRF ジェネレーターを採用
    冷却不要、メンテナンス不要の革新的なLumiCoil テクノロジーを搭載。マトリックス耐性は一段と向上し、優れたプラズマ出力と安定性を実現します。
  • LCD タッチスクリーン搭載
    ハードウェア制御、結果レビュー、機器パラメータ診断、トレーニング ビデオへのアクセスなど、日常的なタスクを実行できます。
  • マトリックスに影響を受けない高い柔軟性
    NexION 独自のAll Matrix Solution(AMS)サンプル導入システムにより、高濃度マトリックスを含むサンプルでも希釈せずに分析できます。

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アプリケーション例

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半導体

NexION 2200 ICP-MSによる半導体用グレード有機溶媒の分析

N- メチル-2- ピロリドン(NMP)は、半導体製造プロセスにおけるフォトレジストの剥離に使用する代表的な薬液です。NMP は沸点が比較的高く(202℃)蒸気圧が低いため取り扱いが容易なだけでなく、フォトレジスト自体にダメージを与えることなく有機不純物を容易に溶解することから、フォトレジストの剥離に効率的で最適な薬液です。半導体製造プロセスでは超高純度の試薬を必要とすることから、NMP 中に含まれる微量金属を分析する必要があります。
誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)法は、様々な工程で使用する化学物質中の分析対象元素を超微量(ng/L またはppt)レベルでも迅速に測定できるため、品質管理に欠かせない分析ツールとなっています。ただし、有機溶媒を直接分析する場合、粘度や揮発性、サンプル導入系の適合性、コーンへのカーボンの堆積、マトリックス由来の多原子イオン干渉、炭素含有量によるマトリックス効果(減感/ 増感)など、可能性のある問題に対処することが非常に重要となります。
本報では、NexION 2200 ICP-MS の持つ干渉除去能力が、ホットプラズマ条件を用いた1 回の測定でNMP 中の微量不純物の測定を紹介します。

NexION 2200 ICP-MSによる半導体用グレード塩酸の分析

半導体の製造では最終製品の性能を最も引き出すために、使用するすべての構成要素において超高純度であることが不可欠です。RCA は一般的にSC-2、またはHPMと呼ばれ、塩酸および過酸化水素水の混合物です。この溶液は、シリコンウェーハの表面からイオン性および金属性の汚染物質を除去するために広く使用されています。この洗浄液は半導体デバイスに直接触れるため、最も純度の高い状態でなければなりません。そのため、この溶液を調製するためには、超高純度のHCl が必要となります。誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)法は、様々な化学物質中の超微量不純物の測定に広く使用されています。しかし、プラズマやマトリックスに由来する多原子イオンや同重体によるスペクトル干渉を受ける可能性があります。
本報では、NexION 2200 ICP-MSを用い、20% HCl 中に含まれる不純物元素を直接分析した事例を紹介します。

石油化学

NexION 2200 ICP-MSを用いた石油製品中のSi、P、S、As、Hg分析

石油製品の分析では、サンプルの揮発性が高いため、プラズマが不安定になったり消灯したりする特有の問題があります。また、試料導入系やインターフェースコーンに、炭素が堆積する可能性があります。さらに、石油サンプルの調製に使用する溶媒がSi、P、S などによって汚染されている場合は、検出レベルに影響を与える可能性があります。最大の課題はスペクトル干渉ですが、これらの問題はパーキンエルマーのICP-MS NexION シリーズが簡単に解決します。
本報では、NexION 2200 ICP-MSを使用して、石油製品に含まれる5 元素の分析事例を紹介します。

NexION 2200 ICP-MS を用いたASTM 規格D8110-17 に準拠した石油製品の分析

ASTM 規格D8110-17「誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)による蒸留生成物の元素分析のための標準試験方法」 には、ICP-MSを使用して石油製品(軽質および中質留分)に含まれるいくつかの微量元素を定量する手順が記載されています。従来、このような分析は誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-OES)や原子吸光分析法(AAS)によって行われていましたが、一部の元素において規格が変更され、ICP-MS のようにより優れた検出下限を取得できる手法が必要とされています。原油中の汚染物質は、精製工程に悪影響を与える可能性があります。また、石油製品に汚染物質が含まれた場合、燃料の品質低下、機械や装置の早期故障の原因、触媒の汚染、さらにはプラスチックや合成材料など様々な最終製品の品質や性能に影響を及ぼす可能性があります。さらに、排出された際には、環境へ悪影響を与える可能性もあります。石油製品の分析には、特有の問題があります。揮発性サンプルの導入により、プラズマが不安定になったり消灯したりすることがあります。また、試料導入系やインターフェースコーンに、炭素が堆積する可能性があります。さらに、一部の元素では、炭素由来のスペクトル干渉によって誤った分析結果を得ることになります。これらの問題は、パーキンエルマーのICP-MS、NexION シリーズが簡単に解決します。
本報では、NexION 2200 ICP-MSを使用して、ASTM 規格D8110-17 に準拠した石油製品の分析事例を紹介します。

環境

NexION 2200 ICP-MS を用いた沿岸域海水の微量元素分析

海洋生物が豊富に生息している沿岸海域は地球上で最も多様な生態系の一つと言われており、世界の水産業において主要な供給源となっています。しかしながら、世界人口の増加と共に陸と海の両方で工業化が進み、沿岸域の海水は金属や半金属による汚染の懸念が高まっています。この汚染は、これらの海域に生息する生物群を脅かすだけでなく、この地域の水産物を食する人間社会にも影響を及ぼします。したがって、有害な重金属や半金属のモニタリング、および評価をすることが重要となります。
海水は全溶解固形分(TDS)量が高いため、分析が難しいサンプルの一つです。微量元素分析に優れた誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)は、多元素同時分析が可能、高感度かつ低い検出下限、広いダイナミックレンジ、さらには自動化が容易であるいう利点を持ち合わせています。しかし、ICP-MS による分析においても、他の分析技術と同様に干渉の影響を受けます。NexION 2200 ICP-MS はこのようなアプリケーションに理想的な装置です。
本報では、オンラインでの内標準添加に加え、パーキンエルマーのAll Matrix Solution(AMS)サンプル導入システム によるオンラインでのガス希釈も使用した海水の直接分析について報告します。

食の安全

NexION 2200 ICP-MS を用いたプラントベースフード中のミネラルおよび有害元素の分析

健康に対する意識の高まり、畜産農場が環境に与える影響、動物虐待に対する懸念から、食品業界はプラントベースフード分野の大きな成長に直面しています。プラントベースフードの消費と需要は、増加傾向にあります。これらは、果物、ナッツ、野菜、穀物、豆類に由来する成分から作られています。栄養の観点から見ると、プラントベースフードはコレステロールの低減、腸内フローラの改善、また、ビタミンの優れた供給源であることから、肥満や糖尿病、心臓病などの病気の予防にいくつかの利点があります。プラントベースフードは多くの利点をもたらす一方、その製法、栄養成分、安全性に関連する課題も抱えています。栄養成分や有害元素は、正確なラベル表示、さらには定められた基準に適合しているかを確認するために、原材料から最終製品において日常的に管理する必要があります。誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)は、ppm からppt レベルまでの広範囲にわたる濃度の元素測定が可能であり、このような課題に最適な手法です。
本報では、NexION 2200 ICP-MS を使用して、様々なプラントベースフード、およびいくつかの認証物質の分析を紹介します。

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