PinAAcleシリーズ 原子吸光分析装置


PinAAcle 500


PinAAcle 900シリーズ

光ファイバーを使用した高度な光学系技術を搭載。用途によってフレーム/ファーネス最適な装置を選択

  • リアルタイムダブルビーム及び半導体検出器に加え、光ファイバー光学系により高感度・高安定性を実現
  • 世界初のチューブレス構造によるカセット式クイックチェンジバーナーアセンブリを採用
  • バーナーヘッド、ネブライザー、エンドキャップ、ドレイン液面、ガス圧等を自動認識するフレームインターロック機能搭載
  • 大画面のフルカラータッチスクリーンは誰でも簡単に操作可能(PinAAcle 500 Touch)
  • TubeView ファーネスカメラによるフルカラーでのチューブ内部確認が可能
  • 平行磁場型交流ゼーマン補正と十字型グラファイトチューブにより高濃度マトリックスへの対応が可能
  • Syngistix for AA Software はWindows OS 上で容易かつ拡張性の高い操作が可能

PinAAcleシリーズのラインナップと機能

機能 500 900 F 900 Z 900 H 900 T
フレーム  
ファーネス(D2 補正)        
ファーネス(平衡磁場型交流ゼーマン補正)
   
光ファイバー光路
ダブルビーム光学系  
TubeView ファーネスカメラ    

より詳細な特長はこちら

PinAAcle 900シリーズは、池田理化様ブース(8A-101)にて展示します

アプリケーションン例

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産業・材料

グラファイトファーネス原子吸光分析法による超高純度試薬およびフォトレジスト剥離液中の超微量分析

半導体や電子機器の最終製品の品質を確保するために、半導体の研究開発部門や製造における品質管理部門は、しばしば超微量レベル(サブppb)の汚染物質除去という極めて厳しい課題に直面します。これらの工程では、複雑なサンプルマトリックスや腐食性酸を扱う中で、微量金属の正確な定量が求められます。こうしたニーズに対応するために、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)のような高性能な多元素同時分析手法が広く使用されています。しかし、トラブルシューティングや特定元素の精密な分析が必要な場面では、グラファイト炉原子吸光分析法(GFAAS)が特に有効です。
本報では、GFAASがどのように半導体分野のR&DやQA/QCプロセスにおいて問題の診断・特定に貢献できるかを紹介します。

環境

PinAAcle 900H原子吸光分析装置を用いた簡単かつ信頼性の高い土壌中の重金属分析

土壌中の重金属汚染は、広範囲にわたる深刻な環境問題のひとつです。この汚染は、作物の生産が減少するだけでなく、それを摂取する人々の健康にも影響を与えます。食品から摂取する重金属がもたらす人の健康への影響に対して、知識が増加するとともに、土壌資源の品質管理に対する関心と重要性が高まっています。重金属は分解されず体内に蓄積する性質を持ち、がんを含むさまざまな深刻な疾患の原因となるため、非常に危険です。カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、クロム(Cr) は、微量でも人体に有害とされる特に毒性の強い元素です。一方で、低濃度の亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu) は植物にとって微量必須元素であるものの、高濃度では毒性を示します。したがって、土壌中に含まれれるこれら6つの金属を定期的に調査することは、食品の品質と安全性を保護するために極めて重要です。
本報では、PinAAcle 900H 原子吸光分析装置を用いて、これら6元素を土壌中で高感度かつ効率的に分析する手法を紹介します。

スループット向上のためのFAST Flameシステムを使用した飲料水中の主要元素分析

水道水やミネラルウォーターは、常に定められた基準を満たしていなければなりません。水を処理する施設、監督する規制機関、そして消費者は、規制値を超えないことに対して大きな関心を持っています。常にコンプライアンスを維持したいという要望のためには、短時間で多数のサンプルを連続分析する必要があります。これらのサンプルに対して、余計な再調製や前処理をせず、効率よく処理できるようにするためには、一貫した精度や作業効率が非常に重要です。また、規制する元素は、地域や規制機関によって大きく異なる可能性があります。
本報では、都市水やミネラルウォーターなどのさまざまな飲料水サンプルを用いて、一般的に規制されている元素の分析例を紹介します。

FIAS-PinAAcle原子吸光システム水素化物/冷蒸気原子吸光法による環境水中のAs・Se・Hgの測定

工業用水や地方自治体水道のヒ素(As)、セレン(Se)、水銀(Hg)による汚染は、天然堆積物・産業廃棄物・鉱業や農業および埋立地からの流出によって発生します。米国環境保護庁(EPA)およびカナダ環境省(CCME)は海洋・淡水の水生生物と農業の保護のためこれらの元素濃度に関するガイドラインを定めています。As, Se, Hgの規制値が低いため、ノイズの少ない精度の高い分析を行うことが重要です。
水素化物発生法は、水素化物を発生させることにより、As, Se等を様々なマトリックスや酸から分離するために開発された非常に有効な分析技術です。水銀は溶液中で容易に還元され、水銀蒸気を生成します。この技術は、水銀をマトリックスから分離するのに有効です。これらの分析技術により、フレーム原子吸光法よりも検出下限値は約3000倍改善し、グラファイトファーネス原子吸光法よりも干渉が少ないというメリットがあります。
本報では、FIAS-PinAAcleを用いた水中のAs, Se, Hg 測定について正確かつ信頼性の高い試料前処理法・分析手法を紹介します。

食品

重水素ランプバックグラウンド補正方式によるグラファイトファーネス原子吸光分析法を用いたコメ中の鉛とカドミウムの迅速分析

鉛(Pb)やカドミウム(Cd)などの有毒な元素は、環境汚染を通じて食物連鎖に入ってきます。アジアで最も広く消費されている穀物であるコメは、土壌からすぐにPbとCdを吸収しますので、食事を通じて人間の健康を危険にさらします。これらの有毒元素のレベルは、注意深く監視する必要があります。PbとCdの最大レベルは、アジア諸国、特に中国で厳しく規制されています。したがって、コメ中のPbとCdの微量レベルに対して、シンプルで信頼性の高い方法を開発することが非常に重要です。
EU および中国において、穀物中のPb とCd の許容最大レベルは0.2 mg/kg 以下であることが要求されています。グラファイトファーネス原子吸光分析法(GFAAS)は、様々な食品中の微量元素を検出するため、公定法などで推奨されている測定手法です。
本報では、コメ粉を迅速な分解法により前処理をおこない、続いてパーキンエルマー社製グラファイトファーネス原子吸光分析装置 PinAAcle 900Hを用いて、迅速、低コストかつ精確なコメ中に含まれるPb とCd の微量分析法を紹介します。

平行磁場型ゼーマンバックグラウンド補正によるGFAASを用いたイネ中の鉛とカドミウムの迅速分析

鉛(Pb)とカドミウム(Cd)は、穀物において一般的な汚染物質であり、非常に有毒です。Pbは微量の濃度でもヒトの臓器に有害であり、一度体内に蓄積すると、ヘモグロビンの形成阻害や神経障害を引き起こします。また、Cdはヒトの発がん性物質として、[Group 1 - 国際がん研究機関による]に分類されており、腎臓に致命的となり得る重度の障害を引き起こし、また、もろい骨や肝臓への障害にも関連していると報告されています。
アジアや中国で最も多く消費されている穀物としてのコメは、土壌中に含まれる毒素や農薬、肥料からPbやCdを吸収してしまい、何百万人もの人々の健康を危険にさらしています。したがって、コメ中のPbとCdの濃度をモニターするために、簡単かつ信頼できる方法を開発することは非常に重要です。中国の国家規格GB 2715-2016の穀物衛生基準によると、穀物中のPbまたはCdの最大濃度は0.2 mg/kg 未満でなければならず、欧州連合の許容レベル(EC 1881/2006)と同じです。両規格において、重金属の定量に採用されている手法は、グラファイトファーネス原子吸光分析法です。
本報では、コメ粒中のPbとCdの微量分析法を検討し、迅速な分解法とGFAAS法によって精確さを検証しました。

FAST Flameを用いた原子吸光分析法によるワイン中の銅、鉄およびマンガンの分析

中国ではワイン消費の人気の高まりとともに、ワインの安全性と品質に関する規制が実施されています。近年では、中国へのワインの輸入は、含有元素の規制条件を満たしているか、強制的に要求されています。銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)は、ワイン用のブドウに天然に存在しています。したがって、それらのブドウから生産されたワインにも、存在していることになります。含有元素の濃度は、地域によって異なります。特定のワインが輸入規格を満たしているかは、ワインを分析する以外に確認する方法はありません。
本報では、さまざまなワインサンプル中のCu、Fe、およびMnを、中国が輸入ワインに課された規制を満たすレベルの精確な測定事例について紹介します。

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その他の出展製品