特長
- 温度、振動、経時変化の影響を受けにくい感度0.1µgのミクロ天秤
天秤部は温度コントロールされ、長時間の安定性に優れます。ウルトラミクロ天秤の技術をそのまま採用した、特殊な防振台を不要とする超高感度の熱天秤です。冷却ユニットを使えば-20℃からの測定も可能です。
- 天秤部に影響を及ぼす静電気を除去するイオンストリーム
秤量される値の精度は発生する静電気により影響を受けることもあります。また試料パンのファーネスへのセット時にも飛散の問題や安定性にも支障がでることがあります。このイオンストリーム機能が静電気の影響を回避します。
- 高速加熱・冷却を実現する低熱容量ファーネス
最大500℃/分までの昇温を実現し、迅速に平衡を達成します。動力学的測定はもちろん、急速冷却が可能なために短時間に多数の測定も可能になります。
- 分析効率を大幅に向上させるオートサンプラー
オプションにて48 サンプル対応のオートサンプラーが装着できます。高速冷却プログラムと併用すれば、多くの試料を短時間に高精度な自動分析ができます。
- 可変昇温TGA(Variable Rate TGA: VRTGA)
減量速度を制御しながら電気炉の昇温速度を変化させるVRTG測定は、等速昇温では得られない近接した減量の分離など様々な減量に有効です。減量速度を自動で一定にできるVRTG測定は、総合的な分析時間短縮、生産性向上に役立ちます。
- 発生ガス分析
発生するガスを FTIR や質量分析計に接続することより(TG-IR,TG-MS)、そのガスの定性や試料の動的な解析ができます。
- 21CFR Part11に対応するソフトウェア
コンフィグレーションの変更、キャリブレーション、メッソド、システムエラー、ファーネスクリーン、Valet 機能など全ての操作記録が残せます。
高感度と長時間安定性を実現するメカニズム
イオンストリーム機能
窒素あるいは空気を高電圧のワイヤー部に流すことでイオン化をおこないます。
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分析開始時にファーネスチューブが上昇すると同時に、自動で作動します。静電気中和が自動的に行われます。
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静電気によるサンプルの飛散やサンプリングミスを防ぎ、静電気除去する
「イオンストリーム機能」が、サンプル周辺にイオンカーテンをつくり、静電気を取り除きます。
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低熱容量ファーネス
低熱容量ファーネスは高速の直線的加熱・冷却(200℃/分まで)を実現し、迅速に平衡を達成します。ファーネスは試料容器よりわずかに大きいだけで、瞬時にプログラム温度に到達します。
高感度測定
PETペレット27mgを130℃で、10時間保持した結果です。6時間で一定となり、その量は0.219%でした。優れた長時間高感度安定測定を実現しました。
長時間安定性
等温測定結果です。広範囲の温度領域で、ノイズ、ドリフトに優れた性能を有していることがわかります。
再現性
タイヤ中のカーボンブラック、灰分の定量のために、600℃でガスを窒素から酸素に切り替えました。5回繰り返し分析の結果です。良好な再現性が得られています。
仕様
測定方式 |
下吊り式 |
感度 |
0.1 µg |
測定温度範囲 |
-20~1200 ℃ |
冷却時間 |
13 分以内に1100 ℃から50 ℃ |
サイズ |
440(幅)×430(高さ)×430(奥行き)mm |
重量 |
26 kg |