2030 ARVO X シリーズ マルチラベルリーダー - PerkinElmer Japan

2030 ARVO X シリーズ マルチラベルリーダー (装置販売終了)

2030 ARVO Xシリーズ

プレートリーダーのパイオニアであるARVOシリーズの第四世代に当たる最新モデル、2030 ARVO X シリーズが登場しました。これまでの三世代で培われたハイレベルのパフォーマンスと高い信頼性を受け継ぎ、発光測定のみに特化した単機能モデル(ARVO X Light)から、5つの測定テクノロジー(発光・蛍光強度・吸光度(紫外・可視)・時間分解蛍光・蛍光偏光)を1台に詰め込んだ多機能モデル(ARVO X5)まで、多彩なラインナップを揃えており、目的や用途に応じて適切なモデルをお選びいただけます。搭載されている各測定テクノロジーの感度や精度については、従来の専用機と同等以上の性能を備えており、またFDA 21CFR Part11に対応するセキュリティーオプションもご用意しております。

 


5種類の測定モード

マイクロプレートフォーマットの様々なアプリケーションに対応するために、ARVO X シリーズはあらゆるマイクロプレートベースのアッセイ系に対応するために、1台の測定機に最大で5種類の測定テクノロジー(発光測定・蛍光強度測定・吸光度測定(紫外・可視)・時間分解蛍光測定・蛍光偏光測定)を搭載可能。各測定モードの感度・精度は、従来の専用機以上。

 

多様な光学系

各測定テクノロジーにおいて最高レベルの感度を得るために、ARVO X は光源部に光量可変調整ハロゲンランプとキセノンフラッシュランプ、検出部に光電子増倍管(PMT)とフォトダイオードを搭載。各測定テクノロジーに合わせた最適な組み合わせにより、高感度測定を実現。

 

優れた操作性

操作性に優れた専用ソフトウェアを使用。測定テクノロジーの変更や測定プロトコールの作成・編集・保存・選択といった基本操作から、測定結果の閲覧・出力、そしてディスペンサー(オプション)のメンテナンス操作まで、容易に、直感的にARVO X を操作することが可能。

 

様々なプレートフォーマットに標準対応

ライフサイエンスの分野で標準的に使用される96ウェルプレート以外に、培養用プレート(6・12・24ウェル)からスクリーニング用プレート(384・1536ウェル)まで、幅広く標準対応。 専用アダプターを使用すれば、テラサキプレートやペトリディッシュでのサンプル測定も可能。

 

充実の標準・オプション機能

プレート攪拌用のシェーキング機能(直線・回転・8の字)や最大で1ウェルあたり100ポイントを測定するスキャニング機能、プレートの底側から蛍光測定を行うボトムリーディング機能、機内測定領域の温度を調節可能な温度コントロール機能などを標準搭載。ディスペンサー(オプション・最大4基まで搭載可能)とともに、多様なアプリケーションに対応。

 

多検体処理をバックアップ

内蔵バーコードリーダーやスタッカーローディングシステム、プレートローディングロボットとの接続など、多検体処理に役立つ機能を装備可能(オプション)。

 

データ解析ソフトウェアWorkOut Plus

測定テクノロジーを3つ以上搭載するモデルでは、データ解析ソフトウェアWorkOut Plusが標準付属。検量線作成とそれに基づく定量演算(カーブフィット)やカイネティック測定データの解析を強力にバックアップ。

 

アプリケーション


  • 細胞内カルシウム測定
    ARVO X ではFura2やFluo3/4などの蛍光物質を利用したアッセイ系、そしてエクオリンを用いた発光測定によるアッセイ系をお試しいただけます。

  • プロテアーゼ活性試験
    MCA標識ペプチドやEDANS-DABCYL標識ペプチドなどが市販されており、これらのような蛍光標識ペプチド基質を利用したプロテアーゼ活性試験が行われています。

  • プロテインキナーゼ活性試験
    キナーゼ活性の定量は、リン酸化タンパク質に特異的な抗体を用いて、ELISAによる検出が行われていますが、アッセイの高感度化を目的として、発光ELISA(基質に発光基質を用いたもの)やDELFIA(時間分解蛍光法による高感度測定系)なども行われています。

  • 細胞増殖・活性試験
    細胞の増殖や活性の状態の定量化は、あらゆるライフサイエンス研究の分野で行われていますが、指標として何を用いるのかによって、様々な測定方法があります。例えば細胞(ミトコンドリア)の酸化還元能を指標とする測定系としては、MTTアッセイなどが挙げられます。細胞に由来するATP量を指標にする系であれば、細胞の活性測定や細胞数の測定が行えます。またゲノムDNAの複製能を指標に、従来はトリチウム標識チミジンを用いて行われてきた細胞増殖試験を、チミジンアナログであるBrdUを用いて行うことも可能です。

  • 細胞障害性・毒性試験
    従来は51Crリリースアッセイが一般的ですが、Eu-DTPA法・Eu-TDA法・Calceinリリース法・LDHリリース法など、RIを使用しないアッセイ系も開発されています。特にEuを用いる系(時間分解蛍光法で測定)では、51Crリリースアッセイと相同性の高いアッセイが可能です。

  • 細胞接着性・浸潤性試験
    ARVO X ではアセトキシメチル化(AM体化)を施した蛍光色素などを用いた接着性試験が可能です。また、ゲル状のマトリックスをコーティングしたフィルタープレートを使用した浸潤性試験にも実績があります。これらのアッセイでは、その性質上シグナルを発する細胞がウェル内に不均一に存在することが多いのですが、多点測定を利用することにより、定量性の高い測定が可能になります。

  • 活性酸素測定
    活性酸素の測定は、細胞内の活性酸素測定(蛍光試薬を導入して測定することが多い)と、細胞外(培地中)に放出される活性酸素の測定(発光基質を培地に添加して測定することが多い)とに分けることができます。発光基質を用いる系の場合、古典的にはルミノールやルシゲニンが用いられてきましたが、現在ではMCLAなどのセレンテラジン誘導体が多く使用されています。

  • 核酸・タンパク質定量
    ARVO X では従来から行われている紫外光による吸光度測定はもちろん、より高い感度・精度で測定を行う方法として、核酸定量においては、dsDNA・ssDNA・RNAのそれぞれを選択的に測定できる高感度な蛍光測定法を行うことができます。またタンパク質定量においては、各種呈色・蛍光試薬を用いる測定法を行うことができます。

  • レポータージーンアッセイ
    ホタルやウミシイタケのルシフェラーゼ(シングル・デュアル)によるアッセイはもちろん、GFPを用いたアッセイにも対応します。また単一基質添加で複数波長の発光が生じるマルチカラータイプのルシフェラーゼアッセイにもご使用いただけます。

  • ELISA・イムノアッセイ
    酵素標識を施した抗体と発色基質とを用いる標準的なELISAはもちろん、発光基質を用いる発光ELISAや酵素標識の代わりにEuキレート標識などを使用するDELFIA法など、アッセイの高感度化にも対応します。

 

各モデル別の測定テクノロジーとオプション一覧


  ARVO
X Light
ARVO
X2
ARVO
X3
ARVO
X4
ARVO
X5
発光測定
蛍光強度測定 NA
吸光度測定(紫外・可視) NA NA
時間分解蛍光測定 NA NA NA
蛍光偏光測定 NA NA NA NA
データ解析ソフトウェアWorkOut Plus 
ディスペンサー
スタッカーロボットローディングシステム   
バーコードリーダー
:標準装備  :オプション  NA:増設不可