特長
Aquamatic 5200 は最新の高度な技術を採用し、さまざまな利点を備えています
優れた測定精度
堅牢で高精度なダイカストアルミニウム製の 150 MHz 測定セルを使用することで優れた精度と再現性を実現しています。従来よりわずかに大きな新型セルは代表性を高めています。
迅速な測定
サンプルを投入するだけで AM 5200 は測定を自動的にスタートします。結果は 10 行以内にディスプレイに表示されます。オプションのフロースルー機能でサンプルが破棄できる場合は自動測定することも可能です。
最新技術
より高い周波数、高度な計算能力、USB データ転送、更新された UGMA を採用。AM 5200 は今日の穀物取引のためにデザインされています。
収穫直後のサンプルでも高精度
従来の水分計では収穫直後のサンプルでは最大 1% 程度低い水分が表示されることがあります(リバウンド効果として知られています)。高周波を使用した AM 5200 の測定では穀物の深層にエネルギーが浸透し、より高精度に測定することができ、投資回収の効率を高めます。
使いやすさ
大きなカラーのタッチスクリーンと直観的に操作できるユーザーインターフェースは AM 5200 を使いやすくしています。サンプル ID の入力、リモートスクリーンからの結果の閲覧、USB メモリーからのソフトウェア更新などすべては使いやすさを高めるために追加されています。Input タッチスクリーンは抵抗膜方式を採用しており手袋をしていても反応します。
操作と取扱い
水分計は使いやすさが重要です。測定する穀物の種類を選択して、サンプルを入れるだけで測定できます
特別な技術を必要としない測定装置の開発に努めています。Aquamatic 5200 は伝統的な測定に従いながら、1 分の説明でどなたでも簡単にお使いいただけます。極めてシンプルな操作手順は以下の通りです。
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タッチスクリーン上で穀物の種類を選択
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サンプルを投入すると自動で測定が開始されます
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10秒後にはディスプレイに結果が表示されます。ドロアーを空にして次の測定に備えてください
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使いやすさ
Aquamatic 5200 は使いやすくデザインされています。非常勤のオペレーターが多い穀物集積場において測定の手順はできる限りシンプルであることは大変重要です。操作をシンプルに保つことで説明やトレーニングの時間を短縮し、誤った操作を防ぐことができます。
結果のプリント
Aquamatic 5200 はオプションのレシートタイプのプリンターを接続することで即時に結果をプリントアウトすることができます。
データの転送
Aquamatic 5200 は外部 PC に接続が可能で簡単に既存の管理システムやアプリケーションへデータを転送することができます。LIMS によるリアルタイムのデータ転送や、内部メモリーから USB メモリーへの結果のダウンロードなども可能です。
卓越したデザイン
品質、信頼性、サポート体制と価格帯。ベストパッケージがお手元に
安定した基本構造
すべて高品質を維持するために設計されています。AM 5200-A は重金属シートとデルリン製です。組上げの品質は機器の寿命を延ばし、再接地や移設に伴う潜在的なダメージを軽減します、本体重量は 21kg 未満です。
測定セルと PC ボード
シングルキャストセルは、セルの寸法を正確にコントロールすることにより、体積/密度の正確な測定を可能にします。RF エレクトロニクスは、セルの中心に直接組み込まれているためケーブルの配線が不要で、コネクタの劣化による経時的なインピーダンスのマッチングの問題を解決します。
卓越した温度感知
100 粒以上のサンプルに触れる連続した銅製ストリップ (6.8in2) が幅広い温度帯でサンプル温度の正確な測定を可能にします。環境温度とサンプル温度の差が大きいとき、広範囲/低質量が反応時間を早めます。
モーター
AM 5200-A には単独の高品質モーターが採用されています。単純化された設計は機器寿命を延ばし、ダウンタイムの回避につながります。
自動測定モード
第二世代のモデルは第一世代の 7 年にわたる経験から測定の工程を最適化しました。一度作物の種類を選択すると、装置がホッパーにサンプルを投入する毎に自動で測定を行います。この改良によって測定速度を上げるだけでなく、 タッチスクリーンの劣化も防ぎます。
下側セルドアー
ドアーは自動清掃タイプの重力を利用した「スナップアクション」開閉が採用されています。「スナップアクション」は下側ドアーに素材が蓄積されるのを防ぐ構造をしており、ほこりや残留物の蓄積によってセルの体積が変化することを防ぎ、重量や体積の測定結果に影響しないようになっています。
サンプルの排出
機器測定ではサンプル排出の流れは重要です。機器内に塵が溜まるのを最小限に抑えられるようデザインされています。穀粒は機器内部に飛び散ることなく、3 つのブラシでコレクションドロアー内に回収されます。
柔軟な接続
AM 5200-A は自在にデータを USB や RS-232 接続で排出できます。GAC© システムと統一のデータフォームもプリセットされており、既存のスケールソフトウェアや LIMS、その他と簡単に置き換えることができます。オプションでプリンターの接続も可能です。
技術
Aquamatic 5200 使いやすい装置ですが、シンプルなだけではありません。先進的な穀物水分計であり、高度な技術を利用して迅速かつ正確な結果を提供します。
水分計のしくみ
ほぼすべての卓上型水分計は、capacitive 法または RF dielectric 法と呼ばれる手法を使用しています。 この方法では、指定された周波数のラジオ波をサンプルに透過させます。水はラジオ波と相互作用するため(電子レンジの仕組み)、サンプルによってラジオ波がどの程度変化するかを測定することで水分量を測定できます。
サンプルがラジオ波に与える影響は誘電率と呼ばれ、水有量に比例して増加します。誘電率は水分量以外の多くの要因に影響されますが、おそらく最も顕著に影響されるのはサンプルの密度と温度です。高度な水分計では密度と温度を合わせて測定し、補正が行われます。
150 MHz 技術が精度を向上させました
数年前まで水分計で使用させれるラジオ波は 1-15 MHz でした。この領域は水に対し強いシグナルを有し、電子部品の入手が容易だったので古くから採用されてきました。問題はノイズが多く、S/N 比が低いため水分測定の精度が低く、頻繁なキャリブレーションの更新や、同じ穀物でもクラス別の特定のキャリブレーション(検量線)が必要になることでした。
従来の水分計では小麦・大麦だけでもクラス別の複数の検量線が必要だったのです。もう一つの問題は「リバウンド効果」と呼ばれる現象で、農場直送のサンプルで測定値が低くなることがあります。これは周波数が低いとサンプル粒を透過せず、サンプル表面の水分のみ測定してしまうことが原因です。
USDAの研究報告では最適な周波数の特定に多くの労力が注がれています。1 MHz から 200 MHZ までの測定が行われ、従来の 1-15 MHz より 150 MHz での測定の方が明らかに精度が高いことが示されました。150 MHz でははるかにノイズが小さく、シグナルも水分に特異的であることが分かりました。従来の技術での問題点は 150 MHz を採用したシステムでは解決されます。粒ごとの水分分布についても、穀物の多様性についても収穫年次や収穫地域についても影響は軽減され、全体としてのパフォーマンスは明らかに改善しました。
UMA - 統一検量線
USDA のもう一つの開発は新しい UMA (Unified Moisture Algorithm) 検量線の構築技術です。これは測定精度を向上させ、さらに 1 つの検量線をすべての穀物および油糧種子に横断的に使用することを可能にしました。UMA では新しいタイプのサンプル比重補正、4 次多項式の使用、新しい温度補正法と 3 つのメインの構成要素があります。
比重の補正は高度な水分計では多くの場合行われています。前述のように密度は誘電率に影響します。高い精度を得るためには、密度を測定し、水分量を計算するときに密度を考慮して調整する必要があります。新しい UMA では密度補正も検量式で計算されます。新しい密度補正式ではサンプルの誘電率とその水分量間にほぼ完全な相関性が見られます。すべての穀物品種に対して 1 つの検量線を使用できるのも UMA の重要性の背景として挙げられます。
4 次多項式はかつての水分計で使用されていた数学的手法よりも高度な手法の検量式です。最新のコンピューティング技術により向上した Aquamatic の処理能力によって実用されました。
サンプル温度の影響は水分計における課題でしたが、UMA によって解決されました。UMA ではサンプルの水分によって調整される新しいアルゴリズムが補正に採用されています。補正値は冷たく湿ったサンプルと乾燥したサンプルでは異なります。UMA はそうした変化に非常に上手く対応することが可能です。