マイクロプレート Q&A | マイクロプレート - PerkinElmer Japan

マイクロプレート Q&A

Q. プレートの色はどのように選べばよいですか?

蛍光測定

サンプルやバッファー、プレートが発する自家蛍光が、蛍光測定では問題となります。自家蛍光の強さは励起波長によって異なり、特に長波長域(650 nm以上)は、紫外・可視光域よりも自家蛍光が低くなることが知られています。
黒色プレートは、白色プレートよりも光を吸収するため、自家蛍光の影響も抑えられ、GFP やフルオレセイン、Cy3, Cy5など短半減期(nSec ~ μSec)の蛍光アッセイに推奨されます。

 

発光測定

光反射効率の高い白色プレートが主に使用されます。クロストークを回避するために、白灰色(AlphaPlate)あるいは黒色プレートが使用されることもあります。


OptiPlate (White)

AlphaPlate

発光測定の推奨プレートとして、96 ウェルフォーマットではB&W IsoPlate、384 ウェルフォーマットでは、白灰色のAlphaPlate があります。これらは、高い発光シグナルを保ったまま、クロストークや燐光の影響を減少させます。

 B&W IsoPlate, AlphaPlateを使った発光測定時のクロストーク

Well Vol Color Plate Luciferasesignal Crosstalk signal Blank % Crosstalk
96 50 µL OptiPlate 22,701,360 3,060
80 0.01
OptiPlate 1,007,520
10 9 0.00
黒・白 B/W IsoPlate 25,462,320
140 127 0.00
384 20 µL OptiPlate 15,831,720
76,590
333 0.48
白灰 AlphaPlate 8,761,080 1,310 240 0.01
OptiPlate 411,400
9 13 0.00
384
(浅底)
10 µL ProxiPlate 3,814,920
4,510
67 0.12
白灰 AlphaPlate 2,044,240
40 13 0.00
ProxiPlate 212,720
10 33 0.01
1536 5 µL OptiPlate 1,247,280
25,030
200 2.00
白灰 AlphaPlate 969,160
4,110
40 0.42
OptiPlate 29,520
20 13 0.02

 

時間分解FRET測定

蛍光検出系を使用する測定法ですが、自家蛍光を低減する測定原理(弊社LANCE カタログ参照)のため、白色、あるいは白灰色のプレートを使用します。特に、白灰色のAlphaPlate シリーズは、クロストークが低減されるとともに、337 nmレーザー搭載測定機において、白色プレートよりも高いS/B を与えます。

 測定系におけるプレートの色選択ガイド

  発光 蛍光 時間分解FRET Alpha 吸光



×
クロストーク発生の恐れ
シグナルが弱い時
  クロストーク発生の恐れ
 
白フレーム・
透明底



バックシール推奨
(ただしクロストーク発生の恐れ)
・シグナルが弱い時
・白バックシールはNG
白バックシールはNG バックシール推奨
(ただしクロストーク発生の恐れ)
 


×
×
シグナルが強すぎる時

シグナルが強すぎる時
 
黒フレーム・
透明底


×
・シグナルが強すぎる時
・バックシールもOK
要バックシール
・シグナルが強い時
・要バックシール

 
白灰


×


・クロストークが懸念される時
・337 nmレーザー測定の時

 
透明 ×
×
× ×
この表は選択の目安とするものであり、最適なプレートは、ご利用のプレートリーダーとアッセイ系、マイクロプレートの組み合わせによって異なります
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Q. AlphaScreen/AlphaLISAは専用プレート(AlphaPlateなど)が必要ですか?

AlphaPlate は、白色プレートと灰色プレートの中間の白灰色に着色されたプレートです。Alpha テクノロジーでは、発光検出器がシグナルの検出に使用されます。発光検出には、多くの場合白色プレートが使用されますが、AlphaPlate を使用すると、クロストークが抑制され、アッセイの精度が向上します。

 


OptiPlate (White)

AlphaPlate

 Alphaアッセイ推奨プレートのクロストーク

Well Vol Plate High signal Crosstalk signal Blank % Crosstalk
96 50 µL 1/2 AreaPlate 386,300 56 36
0.01
384 20 µL OptiPlate 465,932 2,944
310
0.57
AlphaPlate 178,696 258
90 0.01
384
(浅底)
10 µL ProxiPlate 352,804 3,086
442
0.75
AlphaPlate 132,388 476
146 0.25
1536 5 µL OptiPlate 231,395 3,294
12
1.42
AlphaPlate 147,992 570
4 0.38
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Q. IsoPlateとは何ですか?

フレームにカップを埋め込んでウエルを成型しているパーキンエルマー独自のマイクロプレートです。
3 種類ラインナップがあります。

  • 白いフレームに透明なカップを埋め込んだIsoPlate
  • 黒いフレームに透明なカップを埋め込んだBlack IsoPlate
  • 黒いフレームに白いカップを埋め込んだB&W IsoPlate

 

 

IsoPlate, Black IsoPlate

ボトムリードにおける、クロストークを強力に抑制(1/10 ~ 1/100)します。
ViewPlate など通常の透明底プレートは、有色フレームに透明な板を貼りつけて成型されます。これをボトムリードに使用すると、ウェル内の光が透明な板を通して隣のウェルにリークし、クロストークの原因となります。しかしIsoPlateでは、ウェルごとに透明底が独立し、また有色フレームによって光のリークが遮蔽されます。


IsoPlate 底面

ViewPlate 底面

 

B&W IsoPlate

黒色フレームがクロストークを抑制し、白色ウェルによって高いシグナルを得ることができます(Q. プレートの色はどのように選べばよいですか?内「B&W IsoPlate, AlphaPlateを使った発光測定時のクロストーク」表参照)。

 

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Q. 1/2 AreaPlateとは何ですか?

通常の96-well プレートの約半分のウェル径のプレートです。少ない液量でもサンプル深度を高くでき、液量低下によるシグナル低下を防ぎます。たとえば、OptiPlate-96 で100-200 µL のアッセイを行っている場合、容量を40-50 µLにできます。

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Q. AlphaSealとは何ですか?

Alpha テクノロジーなどの、遮光下のインキュベーションが必要なアッセイで、プレートに貼ってご使用いただけます。
測定時には、はがしてください。また、イメージングやボトムリードなどの下方からの測定時に貼って使用すると、光の漏れこみを抑制します。

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Q. 透明底のマイクロプレートはプレートリーダーを用いた測定が可能ですか?

蛍光・発光(ボトムリードを除く)または時間分解FRET・Alpha 測定などの上方測定では、底が着色されているマイクロプレートが、透明底プレートよりも良好なS/B を与えます。しかし、事前に細胞観察などを行った後、プレートリーダーで測定する必要がある場合は、透明底プレートにバックシールを貼り、測定可能です。この場合、あらかじめ着色されているプレートを使用した場合よりもS/B はやや低下します。
蛍光測定では、自家蛍光によるバックグラウンドの原因となるため、白色バックシールの使用は避けてください。
パーキンエルマーのViewPlate シリーズには、フレームの色に合わせたバックシールが付属します。

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Q. 浅底ウェルマイクロプレートはどのような時に使用しますか?

高感度発光検出器が導入されているプレートーリーダーを用いて発光測定(またはAlpha 測定)を行う場合、ウェル内の溶液上面と検出器の距離が、シグナル強度に影響します。すなわち高いシグナルを得るためには、液面をなるべく検出器に近づけることが望ましくなります。底上げされている浅底ウェルマイクロプレートを使用すると、液量を減少させつつ高感度なシグナルを維持することが可能です。

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Q. 透明マイクロプレートであれば、核酸・タンパク質の吸光度定量に使用できますか?

透明なマイクロプレートは、その素材によって異なり、可視光透過型と紫外光透過型に分類されます。260 ~ 280 nmの吸光度を測定する核酸・タンパク質の吸光度定量では、紫外光透過型マイクロプレートを使用します。

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Q. メニスカスとは何ですか?

マイクロプレートに溶液を入れると、壁面と溶液の相互作用から、液面の屈曲が生じます。これをメニスカスと呼びます。
特に384 ウェル以上の高密度のマイクロプレートでは、ウェル間のメニスカスのばらつきが、データのばらつきの原因となることがあり、蛍光・発光などの上方測定、吸光度測定における重要な要素の一つとなります。

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Q. トップシールは必要ですか?

パーキンエルマーのTopSeal-A は、発光・Alpha 測定での使用を推奨します。シールは、これらの光に対して影響を与えません。
高感度発光検出器が導入されているプレートリーダーを用いた発光測定やAlpha 測定では、シールは必須です。これは、検出器がプレートと接するような動作でシグナルを検出する機構になっているためで、特にウェル内がプレート上部まで溶液で満たされている場合は、シールが存在していないと溶液が検出器に接し、深刻な検出器の汚染が発生する恐れがあります。
一方で、蛍光・時間分解FRET 測定では、TopSeal-A はご使用いただけません。蛍光測定ではバックグラウンド上昇の原因となります。時間分解FRET では、励起光を阻害します。

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Q. マイクロプレートの素材や表面処理について教えてください

マイクロプレートリーダー用マイクロプレート

ポリスチレン素材未処理
マイクロプレートリーダーで使用するマイクロプレートのほとんどがポリスチレン素材を使用しています。表面処理を施していないポリスチレンは、疎水性のため、核酸やタンパク質などと相互作用し、その吸着能は、パーキンエルマーのポリスチレン素材において、IgG の場合220 ng/cm3 です。このような吸着が問題になる場合は、非イオン性界面活性剤やブロッキング剤などをアッセイバッファーに使用します。

Low Binding Surface(LBS)処理
ポリスチレン素材は疎水性が高い素材ですが、LBS 処理を施すことによって、表面を親水性に変化させ、核酸やタンパク質などのウェル内面への吸着を低減させます。パーキンエルマーでは、非イオン性のポリエチレンオキンド様の化学合成ポリマーをLBS 処理に使用し、プレート表面と分子との相互作用を最小にします。

High Binding(HB)処理
ポリスチレン素材の疎水性をさらに高め、核酸やタンパク質の結合能を上げた表面処理です。パーキンエルマーのHB 処理プレートでは、IgG の場合、600 ng/cm3 の結合能をもちます。

 

イメージング用マイクロプレート

シクロオレフィン・コポリマー(COC)素材
シクロオレフィンは、光学特性がガラスに近いとされるプラスチック素材で、パーキンエルマーが最も早くイメージング用のマイクロプレートに採用しました。ポリスチレン素材と比較して透明性が高く、クリアな画像を得ることができます。さらに、薬剤耐性も高いという優れた特性を持っています。

ガラス素材
ホウケイ酸ガラスは、比較的安価で良好な加工性のため、マイクロプレートの底材としても採用されています。細胞イメージング用途において、プラスチック素材と比較して優れた光学特性(高い透明性や低い自家蛍光)を持ちますが、細胞の接着性が弱くなります。

Tissue Culture(TC)処理
プラズマ放電処理を行うと、ポリスチレンなど疎水性プラスチック表面に酸素を含む官能基が発現し、親水性に変化します。これをTC 処理と呼びます。通常、細胞表面は電荷を帯びた親水性の細胞接着分子を発現しているため、TC 処理を施したマイクロプレートは、未処理のものよりも細胞の接着性が向上します。

Poly D Lysine(PDL)コート
PDL コートでは、アミノ酸であるLysine の親水性を利用した細胞接着性の向上を図ることができます。Poly D-Lysine が使用されるのは、細胞によっては分泌する酵素がPoly L-Lysineを分解してしまうためとの報告もあります。

Collagen(COL)コート
Collagen は、細胞接着マトリックスとして古くから使用されてきました。パーキンエルマーでは、最も汎用性の高いI 型Collagen をコーティングに使用しています。

Ultra Low Attachment(ULA)処理
ポリスチレンは疎水性のため、細胞の接着力は限定的ですが、一方でその疎水的相互作用によって不均一な細胞増殖となります。そこで、親水性でありながら、細胞が低接着となるULA処理が施されることによって、Spheroid 形成などの三次元培養がマイクロプレートで可能となりました。
品質を安定させるために、多くの場合、ULA 処理は化学合成されたポリマーが使用されますが、パーキンエルマーでは、細胞膜構成成分であるリン脂質(ホスファチジルコリン)の極性基と同一の構造を持つ、合成ポリマーMPC を使用しています。

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Q. エッジ効果について教えてください

マイクロプレートを使用したアッセイを行ったとき、プレートの縁(エッジ)側のウェルが、プレートの中心のウェルとは異なるデータが得られることがあります。これをエッジ効果と呼びます。エッジ効果の種類とその解決法として、以下が知られています。

  • 温度勾配:例えば37℃でインキュベーションしていたプレートを測定した場合に、プレートの中心と縁とで温度差が生じることがあります。これは多くの場合、測定前にプレートをあらかじめ測定器と同じ温度にすることによって解決します。
  • 蒸発:細胞ベースのアッセイの場合、CO2 インキュベーターによって、プレートの縁の培養液が中心よりもより蒸発してしまうことがあります。これによって培養液のpH や塩濃度が変化し、細胞接着や代謝に影響してしまうことがあります。このため、フタやシールを使って蒸発から守ります。また、インキュベーター内の湿度を100%近くに設定することも効果的です。
  • 細胞ベースのアッセイで生じるウェル内のエッジ効果には、プレートを37℃のインキュベーターに入れる前に、室温で1 時間程度プレインキュベートすると細胞が均一に接着し、効果的との報告もあります*。

* Kerstin, et al. A Simple Technique for Reducing Edge Effect in Cell-Based Assays. J Biomol Screen 8, 566 (2003).

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Q. 発光測定において、誤シグナルが得られました。どうすれば良いですか?

白色プレートで発光測定を行った場合、燐光(蓄光)によって高いシグナルが得られてしまうことがあります。これは、蛍光灯などの光がプレートに当たり、蓄光されてしまうためです。これを回避するには、測定前に測定機内などの暗所で10 分程度暗順応させます。
また、乾燥している環境では、プレートシールと検出器の擦れによって静電気が発生し、誤シグナルが得られることがあります。これを回避するには、シールを水、あるいは低濃度の洗濯柔軟剤水などで拭います。

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Q. マイクロプレートの位置情報を教えてください

プレート位置調整用データをご覧ください。

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Q. マイクロプレートの有機溶剤耐性を教えてください

プレート樹脂の耐薬品性をご覧ください。

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Q. パーキンエルマーのプレートの特長は?

  • 独自の樹脂を使用し、高い光反射効率、低バックグラウンド、低クロストークを実現しました(下図)。
  • 白色、黒色プレートだけでなく、浅底プレート、AlphaPlate、IsoPlate など、ユニークなプレートをラインナップに有し、各アプリケーションに対して細やかに対応します。
  • SBS 規格にも対応。オートメーション化にも適します。
  • クラス100000 クリーンルームで製造されています。

例:OptiPlate-384 F (Black)

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Q. カスタムサービスはありますか?

下記カスタムサービスが可能です(50 枚~)。サンプル・価格等はお問い合わせください。

  • プレートの梱包の変更(個別包装、5 枚ごと、10 枚ごとなど)
  • バーコードシール
  • 各種表面処理
    • TC(Tissue Culture)処理
    • Collagen-I
    • PDL(Poly-D-Lysine)
    • Low Binding Surface
    • その他
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