リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物(LNCM)は電気容量が高く、りん酸鉄リチウム電池よりも製造コストが安価な三元系リチウムイオン電池の主要な正極活物質です。塩化物(Cl)は、電池の充放電効率と電気容量に影響を与える可能性のある不純物の1 つと言われており、中国の非鉄金属産業規格(YS/T928.1-2013)で規制されているように、品質管理の一環としてLNCM 内のCl 量をモニタリングする必要があります。
このアプリケーションノートでは、All Matrix Solution(AMS)オンラインガス希釈機能を備えたPerkinElmer 社のNexION 1000 ICP-MS を使用したLNCM 中のCl の分析について説明します。