半導体産業においてふっ化水素酸は、半導体の機能に影響を与える微量金属、微粒子、有機汚染物質からの汚染を低減するために、シリコンウェーハの洗浄工程で広く利用されています。そのため、高純度品の使用やふっ化水素酸自体の汚染物質の管理が重要です。作業環境下での汚染をppt レベルで管理することは難しいため、特別なサンプル処理が必要になることが多く、品質管理の一環として酸に含まれる微量元素を定期的に分析する必要もあります。
本報では、PerkinElmer 社のNexION 5000 マルチ四重極ICP-MSとESI 社のprepFAST S(ウルトラクリーンモデル)サンプル導入システムを組み合わせ、半導体グレードのふっ化水素酸を分析した事例を紹介します。