工業用ナノ材料(Engineered Nanomaterials : ENMs)の生産と使用は、劇的に増加し、環境中へ放出された際の潜在的なリスクが懸念されています。そのため、ENMsの環境影響評価を行うことが重要になってきています。しかし、ほとんどの分析手法は、ナノ粒子濃度が一般的に非常に低い濃度で存在するため、環境マトリックスには適していません。
シングルパーティクル-ICP質量分析法(SP-ICP-MS)は、非常に低い濃度で存在する金属ナノ粒子を検出し、特性評価出来ることが分かっています。
本報では、様々な物理化学的過程を含む環境水中における金属ナノ粒子を検出し特性評価するための手法として、SP-ICP-MSの有用性を評価しました。