ナノ粒子への関心の高まりから、ナノ粒子の検出・測定を行う様々な手法が使用されていますが、金属ナノ粒子を測定する手法として期待されているのが SP-ICP-MS 法です。
ナノテクノロジーの利用領域が拡大するにつれ、ナノ粒子分析のニーズは高まっており、特に多原子イオン干渉の影響を受ける元素(例えば、チタン・鉄・シリコン)を含むナノ粒子の測定需要が高まっています。ICP-MS を用いる場合、鉄は多原子イオン干渉の影響を受けるため、対策が必要です。鉄に干渉する多原子イオンの除去に最も効果的なのは、アンモニアガスを用いたリアクション法です。
今までに最も多く発表されている SP-ICP-MS に関する文献においては、多原子イオン干渉の影響を受けない金属ナノ粒子が注目されており、リアクション(DRC)モード SP-ICP-MS 法は使用されていませんでした。本報では、NexION のユニバーサルセルテクノロジーを用いた DRC モード SP-ICP-MS 測定における能力を検証しました。