有毒なシアノバクテリア(藍藻)の大量発生(ブルーム)が、世界中の水圏、たとえば淡水河川、湖、貯水池や富栄養化した沿岸海洋環境において報告されています。藻類の成長を抑制するために、殺藻剤として硫酸銅が多用されています。しかし、銅(Cu)を主成分とした殺藻剤が、藻類ブルームを抑制するメカニズムは十分に理解されておらず、個々の藻類細胞を死滅させるために必要なCu の量や、藻類細胞が死滅したあとの細胞の状態についても未だに解明されていません。
本アプリケーションノートでは、殺藻剤(硫酸銅)の効果の研究に使用した、高精度なシングルセル(SC)-ICP-MS 法について紹介します。