ソフトを使用した定量計算について | FTIR Blog - PerkinElmer Japan

ソフトを使用した定量計算について

今回は定量分析の手順です。

FTIRの定量は濃度の異なるいくつかの標準サンプルと、そのサンプルから得られたスペクトル強度との関係が直線関係になる検量線を利用して行います。

FTIRで複数のサンプルを測定すると、サンプル間でベースラインがわずかに異なります。精度よく定量するためには使用するベースラインを指定、あるいは補正しなればなりません。
このような計算をエクセルなどの表計算ソフトで行った場合、非常に手間がかかるだけでなく、人為的なミスで間違った検量線を作成してしまうことが多々あります。これに気づかず間違った検量線を使い続けると、他の分析装置や分析手法で行った定量結果と相関が取れないなどの問題が発生します。そこで、筆者は簡便で、かつ、データの管理もできる定量計算ソフトの使用がおすすめです。

 

パーキンエルマーの定量ソフトはベールの法則、PCR、PLS、QuantCが計算できますが、これらについて説明すると長くなってしまうので、定量計算で最も一般的なベールの法則を使用した定量方法を説明します。

今回は未知サンプルのアセトンの濃度を計算してみました。以下の1、2の手順で定量計算することができます。

  1. 標準サンプルはアセトンとベンジンを使用して正確な濃度になるように調整、液体固定セルに入れて測定を行います.下記の図1の標準を追加するボタンで測定した標準スペクトルを追加し、対応するアセトンの含有量を記載します。

  2. 図1)測定したスペクトルとその標準値の登録

     

  3. ベールの法則を用いた定量計算の場合、ピークを選択する必要があります。図2のようにベンジンと重なりあわないアセト ン のピークを選択して、ベースを取ります。ここではグレーで塗りつぶした面積で検量線を作成します。そうすると図3のように検量線が作成できます。この検量線が計算プログラムファイルとして登録されます。あとは濃度が知りたい未知サンプルのスペクトルを選択し検量線のファイルをクリックするだけで濃度の定量計算をすることができます。


図2)ピークの選択とそのベースラインの取り方

 


図3)得られた検量線

 

今回は液体固定セルを使用した透過測定を例に挙げて行いましたが、ATRなど、その他の測定方法でも使用することができます。

 

 

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