希土類元素 (REEs) は、ランタン (La) からルテチウム (Lu) までのランタノイド系元素に、スカンジウムおよびイットリウムを加えた17元素の総称です。なかでも、酸化テルビウム (Tb4O7) は、重要なREE化合物で、用途は多岐に渡ります。可能な限り高純度でなければならないためTb4O7に含まれる REE 不純物を超低レベルで精確に測定する必要があります。
測定する濃度が低いため、誘導結合プラズマ質量分析法 (ICP-MS) は、高純度の希土類酸化物中の不純物測定に最適な手法として長い間評価されてきました。しかし、ICP-MS による分析は、マトリックスからのスペクトル干渉の影響を受ける可能性ががあります。
このアプリケーションノートでは、業界で唯一3つの四重極を持つNexiON 1100 ICP-MSを使用して、高純度Tb4O7 分析の可能性と限界を評価しました。