希土類元素(REE)は、多くの光学的、電気的、磁気的特性を示し、光電子材料において非常に重要な役割を果たしています。現在、広く使用されているカラーテレビ用蛍光体、ニッケル水素電池、高性能磁性材料などの先端技術へ応用されています。また高純度希土類元素の用途は、主に蛍光体、発光粉体、結晶材料、光ファイバー材料、光学ガラスなどに集中しています。
高純度酸化ユウロピウムは、ディスプレイ用カラーパウダー、省エネランプパウダー、自発光パウダーなどに使用されています。現在開発・使用されている高精細ディスプレイ(HDP)は、需要が拡大しており、より高い純度かつ微粒子であることが要求されています。そのため、高純度希土類元素の分析や定量技術が非常に重要となっています。
このアプリケーションノートでは、NexION 5000 マルチ四重極 ICP-MS を使用してマトリックス由来の干渉を除去することにより、高純度ユウロピウム中の 14 種の超微量希土類元素を直接測定した事例を紹介します。