GOTOトラベルGOTOイートなのでGOTO熱分析という安易なタイトルの件 | 熱分析屋さんのつぶやき - PerkinElmer Japan

GOTOトラベルGOTOイートなのでGOTO熱分析という安易なタイトルの件

10月からGOTOトラベル、GOTOイートが本格的に始まりました。
熱分析を使う人も使おうとする人も10月と11月は期間限定で大忙し。なのでGOTO熱分析。

10月26日(月)に日本熱測定学会のウェビナー(チュートリアルから応用まで)、10月27日(火)から第56回熱測定討論会があります。今回はオンラインなので、熱測定オンライン討論会 2020 に参加登録すると、ウェビナーが受けられるみたいです。ウェビナーだけ参加でもかなりのお得感あります。ん?学生 1000 円でウェビナー参加できるって、かなり太っ腹なのでは...
11月11日(水)-13日(金)で JASIS 2020 です。パーキンエルマーの熱分析は入力補償 DSC や TG、元素分析など展示予定で,筆者もたぶん近くにいます。もし、筆者に何か聞きたいときは気軽に声掛けてください。ただ、メモの小さい字は見えないので、少し大きめな文字でぜひ。

 

Pyris での表示フォント表示の替え方、手順書いておきます、筆者のために...

1)曲線を選択して、解析結果の文字の上で右クリック。まだ文字が小さいままです。

2)【結果のプロパティ】を選択。

3)【フォントを選択】をクリック。

筆者が読めそうなサイズに設定します。

4)この大きさなら読めます...筆者に優しい熱分析の結果をお願いします、ぜひ。

 

さてさて、本題。宣言通り少し趣向を変えて。

物質の三態って固体、液体、気体って習います。熱分析をはじめたころの筆者はこの固体と液体の中間とか、液体と気体の中間とかって考えに及びませんでした。よく考えたら、ものが変化するまでどっちつかずになってもおかしくないです。液体の水と固体の氷、氷水に氷が浮いている状態が中間状態、そんなイメージでした。じゃあ、氷水はどっちの状態なの?ってはっきりさせたくなってきます。世の中の“もの”って、純度が高くて同じ原料でも、用途で見た目が違ったりするんですよね、PET ボトルと化学繊維の服って、見た目が全く違って名前が違っていたりするので別物って考えがちですが同じだったりしますし...PET ボトルと化学繊維の出発点は同じで、行き着く先が違うので、行き着いた先で異なる振る舞いをする。氷水は途中段階なので、最終的に水か氷のどちらかに行き着くって感じ...

熱分析って、“変化の過程”と“出発元・到着先”を解析する方法なので...

熱分析のベースラインは出発元・到着先を知るために使って、同じベースラインをたどる限り同じ状態、ベースラインが違っていれば出発元と到着先が違う状態と考えてもいいかもです。なので、熱分析装置って同時測定と相性がいい(と思ってます)。たとえば TG/MS。ATD や Pyro-GC/MS とちょっと異なるのは変化の過程を追えるかどうか。“もの”の特定は特異な ATD や Pyro-GC/MS でも、熱分析に重要な連続測定は難しいですし...筆者の様な熱分析を趣味として生きている人間には連続変化(温度と時間の影響)の情報を補わないと、少しもったいないって感じちゃいます。なので、DSC とラマン分光を組合せたり、 IR に TG をダイレクトに組み込んで解析して、“もの”の出発元と到着先とその過程を判断するように心がけてます。熱分析だけ使うときも DSC 単体で判断できなかったら、TMA や DMA 使って形や変形の確認しますし。

時間と温度が“もの”にどんな風に影響しているか、いろいろな視点でみることができる方法、が熱分析。やっぱり熱分析って難しいし、奥が深い...と思っているGOTO熱分析な筆者でした。

 

熱分析を使う人って使ったことがない人に説明するのが最も大変なのかも...と感じています。DSC と TG と TMA などの熱分析をどうやって覚えるか、は次回から。では、次回2020年11月号でお会いしましょう。

 

 

 

 

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