本情報は2020年6月29日にメールマガジンにて配信した内容です。
大阪大学第17代総長、元医学部長 免疫学の権威 平野俊夫先生がImmunityに寄せた総説です。SARS-CoV-2の受容体はACE2であり、更にプロテアーゼTMPRSS2が細胞への侵入に重要な役割を果たしていることが報告され、これらは感染初期における治療薬開発ターゲットとして有望視されています。一方で感染後期には、IL6の誘導により引き起こされる非常に強力な炎症、サイトカインストームが、重篤な急性呼吸器不全の原因となることがあり、IL6-STAT3(IL-6/JAK/STAT)シグナル伝達経路も治療薬開発ターゲットとして重要な候補となると提唱されています。
COVID-19: A New Virus, but a Familiar Receptor and Cytokine Release Syndrome
Toshio Hirano, Masaaki Murakami
Immunity. 2020 Apr 19;S1074-7613(20)30161-8.
DOI: 10.1016/j.immuni.2020.04.003.

パーキンエルマーの2つのテクノロジーは、サイトカイン測定と、細胞内シグナル伝達・リン酸化タンパク質を「まぜるだけ」で測定可能です。
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AlphaLISA |
化学発光ELISA |
発色ELISA |
LANCE (TR-FRET) |
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洗浄 |
不要 |
必要 |
必要 |
不要 |
アッセイステップ |
3 ~ 4 ステップ |
> 5 ステップ |
> 5 ステップ |
2 ~ 3 ステップ |
プレートフォーマット |
96, 384, 1536 well |
96 well |
96 well |
96, 385, 1536 well |
サンプル量 |
< 5 µL |
50 ~ 200 µL |
50 ~ 200 µL |
< 15 µL |
サンプルタイプ *
(マトリックス) |
バッファー、細胞上清、細胞溶解液、組織、尿、血清、血漿 |
バッファー、細胞上清、細胞溶解液、組織、尿、血清、血漿、全血 |
バッファー、細胞上清、細胞溶解液、組織、尿、血清、血漿、全血 |
バッファー、細胞上清、細胞溶解液、組織、尿、血清、血漿 |
感度 ** |
★★★★★ |
★★★ |
★★ |
★★★ |
ダイナミックレンジ |
~ 5 log |
~ 4 log |
~ 2 log |
~ 4 log |
シグナルの安定性 |
~ 24 hrs |
< 10 minutes |
~ 1 hour |
~ 24 hrs |
* 希釈の検討が必要なことがあります。
** バッファー中の mouse MMP-12 濃度を測定した結果です。