アゴニスト結合により GPCR が活性化すると、そのレセプターに共役した G タンパク質 α サブユニットで、 GDP-GTP 変換が起こります。この変換の度合いを評価するのが GTP バインディングアッセイで、非分解型の標識 GTP アナログが G タンパク質に結合する量を測定することによって行います。
§ ガラスファイバーフィルターのPEI処理は、[35S]GTPγSバインディングでは非特異的結合を上げますので行わないでください。
SPAビーズを用いたホモジニアス [35S]GTPγS バインディングアッセイ
近接する放射性核種のベータ線を受けて発光するSPAビーズには、青色光を発する"SPA シンチレーションビーズ"と、スクリーニング作業において黄色から茶色に着色している化合物のクエンチングを回避するため、赤色光を発する"SPA イメージングビーズ"の二種類が在ります。WGA コーティングしたSPA ビーズで糖鎖を含む受容体膜画分をキャプチャーするか、抗Gタンパク質抗体と二次抗体をコーティングしたSAP ビーズでキャプチャーすることにより、G タンパク質に [35S]GTPγS が結合したときに生じるシグナルを測定します。GPCR発現細胞を作製していたEuroScreenではGTPγ S バインディングアッセイには、もっぱらWGA-SAP ビーズを用いていました。