ICP FAQ一覧 - PerkinElmer Japan

FAQ -ICP発光分光分析-

Q1. 測定処理時間はどのくらいでしょうか?

Optima2100では20元素で2分以内に測定することができます。
また、Optima5000の場合は多元素同時測定が可能ですので、最大72元素250波長を同時に測定できます。 この場合の測定時間は1分以内です。

 

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Q2. ランニングコストが心配なのですが。

もっとも費用がかかるのはICP点灯に消費する Arガスです。これは基本的に測定時間に依存しますが、Optima2100/5000では短時間で測定が可能ですので、原子吸光分析と比べても遜色のないランニングコストを実現しています。

 

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Q3. OptimaシリーズのICP発光分析装置で測定したスペクトルのデータは保存できますか?

できます。さらに、保存したスペクトルを用いたデータの再処理も行えます。このことによりメソッド設定のミスなどによる再測定の必要がなくなります。

 

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Q4. 半導体検出器も各社ありますが、Optimaの検出器のピクセル数が他社と比べて格段に少ないのですが、大丈夫でしょうか?

パーキンエルマーは独自のSCD(Segmented-Array Charge coupled device Detector)検出器を採用しています。まずはフルフレームエシェログラムを見て下さい。

フルフレームエシェログラム

フルフレームエシェログラム

これは各元素の発光線をエシェル分光器で分光したときのスペクトル ですが、分析可能な発光線は上記の光っている箇所だけです。 パーキンエルマーは、この発光線のある部分だけに、高性能なCCD素子を細かく配置しています。
分析に必要のない個所には素子を配置していないので、ノイズが非常に低く、しかも分解能の高い測定が行なえます。まさしくICP発光分析用の検出器なのです。

 

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Q5. シーケンシャル型ICPの分光器で波長ずれは起きないのですか?

Optima2100はダイナミック波長安定化機構(DWS)を搭載しています。
これは通常行われるように分析の前にHgやArの輝線を使って波長校正をするのではなく、分光器の中に中間スリットを設けて、そこからサンプル光と並列してネオンビームを参照光として導入し、常にその光をモニターしながら波長校正を行います。
つまりリアルタイムで波長校正を行っている為、気温などの影響を受けないということになります。下記は分光器の温度を意図的に変えたときの20時間安定性についてDWS使用時と非使用時でのピーク波長の安定性を示したものですが、 DWSの効果が明らかに表れています。

 

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Q6. Optima 2100DVはCCD半導体検出器を使用しているのにどうしてシーケンシャル方式にしたのですか?

波長全体を受光する素子数の多いCCDを使用すればマルチチャンネルとして機能する分光器(エシェル回折格子とプリズムの光学系を持つ)になるのですが、素子数の少ないCCDを使用することにより、分光学的に収差のない理想的な部分のみを使用できること、バックグラウンド補正がリアルタイムに行うことができます。
量子効率が高く、波長校正が不要で、波長ずれのない測定が可能になります。これは分析時にリファレンス光を同時に測定し、位置補正をするからです。
また、マルチチャンネルと同様に測定後の再計算も可能です。

シーケンシャルとはいっても、マルチチャンネルと同様の機能を持ち、さらに今までにない画期的な多くのメリットを持っています。

 

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Q7. ICP発光分析装置を選定する上で、トーチの方向(アキシャルかラジアルか)をどちらに選定したら良いのか迷っています。
メーカー各社によって推奨される測定方法が異なります。
分析一般業務を受けているところなので、サンプルは、上水・排水・非金属・食品・窯業製品・石油化学製品など様々です。 どちらを選定したら良いでしょうか?

測定するトーチの方向により、適したサンプルと適さないサンプルがあります。
例えば、上水(飲料水・原水)の分析では、多少塩が入っていますが、アキシャル方向での測定で充分対応でき、ラジアル方向での測光と比較し、感度は約10倍向上します。
しかし、マトリックスや主成分元素が多量に混入したサンプルの微量元素や主成分元素の成分比を確認したい場合、アキシャル方向のトーチでは、うまく測定できません。 感度が高すぎるため、オーバースケールしてしまうだけでなく、アキシャル方向では、様々な干渉が影響して、波長によって値が異なる場合が出てきます。この様なサンプルには、ラジアル方向での測光が適しています。

このような理由から、両方向での測光可能な装置の方が、広範囲のサンプル測定に適していると言えます。。

 

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