パーキンエルマーのハイコンテントイメージングシステムで暴く結核の秘密 | Stories - PerkinElmer Japan

パーキンエルマーのハイコンテントイメージングシステムで暴く結核の秘密

背景

結核菌(M. tuberculosis) は有史以来人類の敵です。1 近年でも毎年180万人が結核により死亡し、1000万人が新たに感染していると推定されています。2 この致命的な病気との長い歴史にもかかわらず、このバクテリアのコロニー形成過程や細胞内での持続性の要因について、科学者達は限られた知識しか持ち合わせていません。3 これらの謎を解くことは、結核菌と戦える新療法の開発を導くこととなるでしょう。

フレンチ・コネクション

仏リール大学とフランス国立保健医学研究機構パスツール研究所のVincent Delorme博士と同僚達は、結核菌研究の第一人者です。4 蛍光を利用した結核菌の発生の詳細な記述の後、フランスの研究者達は様々な種類の貪食細胞とType II 肺上皮モデル細胞を開発し、宿主-結核菌の相互作用を単一細胞レベルで観察できるようになりました。この新しい手法では、研究者が細胞レベルで実際に何が起こっているかを評価できるようになったため、以前のコロニー形成単位ベースでの手法では得ることができなかった、詳細で有用な情報を得られるようになりました。

ハイコンテントイメージングとハイコンテンツ解析の価値

「私たちの研究は、ハイコンテント/ハイスループットイメージイングによって、様々な遺伝子、あるいは化合物が結核菌に感染した宿主細胞に与えるインパクトを、定量及び定性的に単一細胞レベルで測定できることを示しました」と Delorme 博士は語ります。

実際に、研究チームは大量のサンプルに適応できるようにハイスループットスクリーニング(HTS)アッセイを開発しました。細胞画像の撮影と解析は、パーキンエルマー社のOpera® とイメージング解析ソフトAcapella® を使用しました。Operaは、共焦点型のハイスピード自動顕微鏡で、96ウェルまたは384ウェルのマイクロプレートのウェル毎に複数の画像を撮影することができます(最新のOpera Phenix™では、出力・感度共にさらに向上しています)。
「これらの装置が提供してくれる高解像度の画像により、バクテリアの生存率の定量だけでなく、バクテリアと宿主細胞の形態的な変化もわかるようになりました。」5

この成果を得るために、フランスの研究者達は、結核菌感染細胞の細胞レベルにおける遺伝子や化合物の影響の定量及び定性測定の詳細なプロトコルを、3種類開発しました。最初の方法では、ゲノム規模のsiRNAライブラリを用いて、結核菌の細胞内複製に関与する宿主細胞の遺伝子を調べました。 次に、化合物ライブラリを用いて、どの低分子化合物が細胞内の結核菌の複製を抑制するかを調べました。最後に、結核菌トランスポゾン変異体ライブラリを用いて、どの遺伝子が細胞内輸送に関与しているかを調べました。順を追った細胞染色手順、基礎となる画像解析パラメーター、詳細なワークフローも付随したこれら3つのプロトコルは、結核研究のリファレンスガイドとして使用されることになるでしょう。6

 

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References

  1. Rebar Niemi, “A Brief History of Mycobacterium tuberculosis' Etiology,” Intellectual Ventures Laboratory, August 20, 2014, accessed April 6, 2017.
  2. James McIntosh, “Tuberculosis: Causes, Symptoms, and Treatments,” MedicalNewsToday, January 18, 2017, accessed April 6, 2017.
  3. Vincent Delorme, Ok-Ryul Song, Alain Baulard, Priscille Brodin, “Testing Chemical and Genetic Modulators in Mycobacterium Tuberculosis Infected Cells Using Phenotypic Assays,” in Tanya Parish and David M. Roberts (eds.), Mycobacteria Protocols, Methods in Molecular Biology, Third Edition, Vol. 1285, pp. 387 – 411, 2015, accessed April 6, 2017.
  4. Nicolas Blondiaux, Martin Mounel, Matthieu Desroses, Rosangela Frita, Marion Flipo, Vanessa Mathys, Karine Soetaert, Mehdi Kiass, Vincent Delorme, Kamel Djaout, Vincent Trebosc, Christian Kemmer, René Wintjens, Alexandre Wohlkönig, Rudy Antoine, Ludovic Huot, David Hot, Mireia Coscolla, Julia Feldmann, Sebastien Gagneux, Camille Locht, Priscille Brodin, Marc Gitzinger, Benoit Déprez, Nicolas Willand, Alain R. Baulard1, “Reversion Of Antibiotic Resistance In Mycobacterium Tuberculosis By Spiroisoxazoline SMARt-420,” Science Magazine, March 17, 2017.
  5. Vincent Delorme, et. al., op. cit.
  6. Ibid.