分子イメージングが術後感染症を減らす一役を買います!

ブドウ球菌感染の増加

股関節や肘、膝の人工関節は整形外科用インプラントとして広く一般に使われていることが知られています。しかし、これらのインプラントは24 種類以上の整形外科用インプラントの一握りに過ぎず、多くのインプラントが老化、外傷、トラウマ、疾病などで疲弊した骨を支えています。毎年三百万を超える外科手術が世界中で行われ、患者の症状改善や人生をも救っています。1

されども、全てのアウトカムが成功しているわけではありません。ドイツの研究者により、術後感染症の多くがインプラントの微量なバクテリアが原因であるということがわかりました。2 このような感染症は年間約90 億ドル以上かかるコスト面の問題だけでなく、特に骨癌の患者にとって大変な問題であると、Dr. Nick Bernthal(米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校、医学部整形外科医師)が言います。「骨腫瘍の患者は黄色ブドウ球菌や真性細菌感染のリスクに常にさらされています。インプラントが感染していたら、四肢を失うだけでなく死亡に至ることもあります。」3

新しい道を切り開く

Bernthal医師と同僚医師らは患者の術後感染の効果的な治療法を探るため、インプラント手術をした実験動物を生物発光または蛍光でのイメージング調査に取り組んでいます。なぜかというと、Bernthal医師とチームは、インプラントのバクテリアを遺伝子操作できるのではないかと考えたからです。そこで、パーキンエルマー社のIVIS® スペクトラムイメージングシステムを使用して、3Dトモグラフィーでの宿主免疫反応の生物発光と蛍光の両方をリアルタイムで監視しました。
Bernthal医師の同僚で、医学部の前臨床イメージングテクニカルセンターのディレクターLee医師はIVIS® Spectrum 生体発光システムについて、「非常に高感度で、素早く腫瘍の位置や成長ぶりを追跡することができ、さらに生物学的な理解を深めるためにも不可欠な技術だと思います。」4 と語っています。

百聞は一見にしかず

Bernthal医師はパーキンエルマー社のQuantum™ GXマイクロCTイメージングシステムで金属製のインプラントの上にバイオフィルムが如何に形成されていくかを確認しました。「素晴らしい画像のおかげでこの現象をよく理解することができ、感染している部分と感染していない部分の骨がある事もわかりました。術後の治療法を選択するのにとても重要です。また、組織学だけでは、免疫システムが薬服用21 日以上と同じ結果になる事実を見逃してしまうでしょう。」とBernthal医師は述べています。重要なことは一部の患者が、抗生剤を服用して35 日以降に感染を起こしており、インプラントを除去する必要があることです。骨癌の患者にとってのこの厳しい状況を避けるために、研究者達は新しいインプラントのコーティングと微生物による治療を開発しています。

「生体発光プローブでバクテリアを見つけ、感染か所のみを置き換える実験が進行しているところです。」とBernthal医師は言います。いずれは、Bernthal医師やLee医師が思い描く、放射断層撮影法スキャン(PET)のような非侵襲性の技術がどこでも受けられる状況になるでしょう。「このようなイメージング技術は、人間の解剖学イメージングから分子イメージングまで広がるでしょう。」とLee医師は言います。Bernthal医師はこのようなイメージング手法が研究者達に新しいレベルのトランスレーショナル医療の開発を助け、患者がリアルタイムで医療を受けることができるようになると信じています。

 

*この製品は研究用のみ使用可となっており、医療診断用ではございません。また一部製品につきましては、パーキンエルマージャパン取扱い製品ではございません。

こちらの製品の問い合わせに関しましては、ライフサイエンス営業本部 tel:03-3866-2647またはwebフォームよりお問い合わせください。

 

References

  1. Orthopedic Industry Annual Report,”Orthoworld,May 2013.
  2. Andrej Trampuz and Andreas F. Widme, “Infections Associated With Orthopedic Implants,”Current Opinion in Infectious Diseases19(4): pp 349-56, September 2006, accessed January 13, 2017.
  3. Nick Bernthal and Jason Lee, “In Vivo Imaging Toolkit: Advancing Preclinical and Translational Science in Molecular and Orthopedic Research at UCLA,”Labroots webinar, December 1, 2016, accessed January 13, 2017.
  4. Ibid.