バイオ医薬品生産における生産性と品質のバランス | Stories - PerkinElmer Japan

バイオ医薬品生産における生産性と品質のバランス

「AlphaLISA®CHO HCP(broad reactivity)キットは、HCP濃度を瞬時に判定できる効果的なキットで、培養哺乳類細胞培養の培養終了時のエンドポイント特定に非常に役立ちます。」

- 徳島大学工学部(現:大阪大学大学院、工学研究科教授)、大政 健史教授

大政 健史教授の徳島大学工学部内の研究室では、バイオ医薬品生産における哺乳類細胞培養の研究をしています。生産性を向上させた新しい細胞株の開発や、治療用の糖タンパク質生産の基盤的研究など、バイオ医薬品生産研究での応用を目指した研究開発を行っています。哺乳類細胞株は、タンパク質の正しいフォールディング、アセンブリ、翻訳後修飾が可能なため、バイオ医薬品の重要な宿主細胞となっています。CHO(Chinese Hamster ovary:チャイニーズハムスター卵巣)細胞は、バイオ医薬品作成のための汎用されている宿主細胞となっています。

タンパク質生成元であり、コンタミネーション源でもあるCHO細胞

CHO細胞は治療用のタンパク質生産に欠かせない宿主細胞で、実際に上市されている治療用タンパク質の品目数にして実に30 %以上がCHO細胞を用いて生産されています。バイオ医薬品に対するニーズが高まる中、高品質で生産性の高いCHO培養システム実現に向けた開発も並行して進める必要があります。
バイオ医薬品の開発に細胞培養発現系を使用することで、最終製品にHCP(宿主細胞由来タンパク質)のコンタミネーションが多くなり、これを取り除くことが必要になってきます。細胞の培養期間が長いほど、得られる組換えタンパク質濃度が高くなりますが、これに比例して、HCPのコンタミネーション量も多くなってしまいます。したがって、細胞培養の適切な培養終了時期(エンドポイント)を見極めるという難しい作業が重要になります。

タンパク質の量と質のバランス

大政教授のチームはバイオ医薬品の生産開発に使用する細胞のエンジニアリング、細胞株の品質管理など、CHO細胞に関連する様々なプロジェクトに取り組んでいます。製品では望ましい組換えタンパク質の量と質(コンタミネーションレベル)のバランスをとる必要があり、パーキンエルマーのAlphaLISA®CHO HCP(broad reactivity)キットをその評価に使用しています。
このキットにより、HCP濃度を正確かつ迅速に評価することができます。これは、実際の生産においてもCHO細胞を使用したGMP認証生成作業には不可欠な作業です。このキットを使用して入手したデータは、哺乳類細胞培養のエンドポイント特定に役立ち、細胞の生残率や細胞の増殖状態など、CHO細胞培養に関連する他の重要なパラメータも提供してくれます。

バイオ医薬品を全世界に提供

現在までに、哺乳類細胞の培養で40種類以上の医薬品が市場に提供されており、全世界で大規模な培養(最大2万リットル)が行われています。大政教授とチーム内外の協力者は、グローバルなナレッジベース作りに多大な貢献をしています。

 

*こちらの製品は研究用になります。診断用には使用しないでください。製品のお問い合わせはtel:03-3866-2647またはweb窓口へご連絡ください。