お客様の声 - PerkinElmer Japan

お客様の声

本日はお忙しいところ、弊社のインタビューにお時間を頂きありがとうございます。

Q1: はじめに内田様のお仕事につきまして差し支えない範囲でお教えいただくことをお願い致します。

紙や印刷インキの分析全般を行っています。また、製造工程で発生するトラブルの要因分析も行っております。

Q2: お仕事におきまして、どのような分析機器をお使いでしょうか?

FTIR(御社の高速イメージングIR、そろそろ10年のおつきあいです。大変お世話になっております)
熱分析装置(昨年から御社のDSC、TGAにお世話になっております)
GC-MS、NMR、ICP-AES、ラマン分光装置、蛍光X線分析装置、SEM等、目的によって用途も様々です。

 

 

 

Q3: その分析機器におきまして(HPLC)*およびUHPLCはどのようなお仕事でお使いでしょうか?
(*: お使いの場合のみのご質問)

印刷インキや紙に含まれる材料成分の定量分析、分子量分布、重合度を調べる目的です。

Q4: UHPLCではどのような化合物を分析されていますか、差し支えない範囲でお教えいただくことをお願い致します。

低揮発性の化合物、熱に弱い化合物(熱可塑性樹脂や光重合開始剤など)の定量分析に活用しています。

Q5: 超高速分析や高分離が可能なUHPLCは近年急速に普及していますが、ご使用された感想をお聞かせください。

サイクルタイムが格段に短く、分離性能も違います。

Q6: 具体的にどのくらいの分析時間になったのでしょうか?

従来まではS社の汎用HPLCを使用していましたが、UHPLCを用いることで20分に溶出していた化合物が12分に、12分に溶出していた化合物が8.5分になりました。ピーク幅が大幅に狭くなり、分離度はRs=2.8 からRs=2.2 になりました。

Q7: ご参考に、汎用HPLCとUHPLCについて、使用したカラムと流速をお教えください。

汎用HPLCではカラムはC18 5um 4.6x150mm,流速が1.0ml/min, UHPLCではC18 1.7um 2.1x50mm,流速が0.2ml/minとなっています。

Q8: 最近、UHPLCにコアシェルカラムのSPPカラムをお使いとお聞きしましたが、どのような目的でご使用されているかをお聞かせください。

印刷インキ中のモノマーの分離分析、微量の添加剤の異性体の分離や定量分析に活用しています。
先日、SPPカラムで芳香族エステル類の分析を試みましたが、通常のUHPLCカラムよりグラジエント、分析時間が大きく短縮された上にベースラインがきれいで、ピークのS/Nがすごくよかったので驚きました。それから、保持時間の再現性がSPPのほうがよかったです。

Q9: よろしければ、具体的に分析時間・S/N比・再現性に違いにつきましてお教えていただけませんか?

分析時間は30分から12分へ、S/N比は12から18.2へ、保持時間の変動は5秒からほとんど変動なしとなりました。

Q10: 通常のUHPLCカラムとSPPカラムの使い分けとかあればお聞かせください。

SPPカラムが良かったので、つなぎっぱなしです。今後、高極性化合物を分析したいと考えておりますので、SPP水系順相カラムを使用する予定です。

Q11: ご使用中のSPPカラムの官能基は何でしょうか?

C18 カラムです

Q12: UHPLCにSPPカラムを使用した御実感をお聞かせください。

高速分析でピーク分離が超良好なカラムのすばらしい組み合わせにオペレーターがついていけなくならないよう精進します。

Q13: ご感想を教えて頂きありがとうございます。現在ご使用中のSPPカラムの官能基以外で、今後ご使用する予定がございましたら、その官能基と使用目的をお聞かせください。

高極性化合物や有機酸を分析することがよくあります。アミド系、水系の商品の充実と耐久性の更なる充実をお願いします。

Q14: SPPカラムに対してご要望がございましたらお聞かせください。

ラボの方が使い方から細かいノウハウまで丁寧に教えてくださいましたので、スムーズに分析に入ることができました。今後は、従来GCで検出が「いまいち」だった化合物についてもチャレンジしてみようと思います。

Q15: GCで『いまいち』という表現は具体的にどのようなことでしょうか?

感度のことです。この化合物は熱をかけると分解しやすいこともあり、GCより設定温度の低いLCで分析してみたいと思います。

Q16: 今回は貴重なお話をお聞かせいただき本当にありがとうございます。最後に内田様が所属されます研究所の簡単なご紹介を頂ければ幸いです。

国立印刷局では、紙幣や旅券に代表されるセキュリティ性の高い印刷物を製造しています。研究所では、「偽造防止技術」の研究開発を行っており、私たちは分析技術を技術開発に活かして日々研究に取り組んでいます。

Q17: 最後に、パーキンエルマーへのご要望を是非ともお聞かせください。

装置に関するアフターサービスと技術力をさらに高めて頂くことを期待しています。
また、分析アプリーケーションのさらなる充実を希望致します。

本日はお忙しいところ本当にありがとうございました。